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『ピース・ニッポン』(2018)

『ピース・ニッポン』(2018)_e0033570_20302865.jpg自然災害の多い日本では景色や建物も失われてしまう。
その前に映像として記録し、「日本を目に見える、耳で聞こえる形で後世に遺す」ということで、東日本大震災以降に「ピース・ニッポン・プロジェクト」が立ち上げられた。

この作品は北は北海道から南は沖縄までの200カ所以上で、8年の歳月をかけて空撮を中心に日本の様々な”瞬間”を捉え、「日本人にもっと日本を知って欲しい」というコンセプトでまとめられたとのこと。

富士山は勿論のこと、阿寒湖、釧路湿原、白神山地、蔵王、中禅寺湖、小笠原諸島、白馬村、上高地、白川郷、比叡山、高野山、鳥取砂丘、鞆の浦、阿蘇山、屋久島…といった自然から、出雲大社、伊勢神宮、二条城、姫路城、日光東照宮、伏見稲荷神社、東大寺、松本城、竹田城、鶴岡八幡宮、金沢城、東京タワー、レインボーブリッジ、東京スカイツリーといった建造物、はたまた隅田川や諏訪湖、いたばしなどの花火大会etc、多岐に亘る”日本の風景”がカメラに収められている。

監督は中野裕之、出演は渡辺大と及川さきの、ナビゲーターは小泉今日子と東出昌大。

全編通して美しい映像のオンパレードで、かつ個人的には多くのお城が収められているのが嬉しい限り(震災前の熊本城も)。ただ美しすぎるが故に何度か記憶をなくす瞬間があった。
また毎度思うことだが、この手の作品の”語り”はやはり本職を使うべきだし、その”語り”が入る場面のBGMとして歌モノを流すのもいただけない。
気持ちの良い映像には、気持ちの良い”音”を是非お願いしたいところだ。


by odin2099 | 2018-07-23 20:34 |  映画感想<ハ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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