トム・クルーズ主演、IMFの凄腕スパイ、イーサン・ハントが活躍するシリーズ第4弾。
今回の監督は
「アイアン・ジャイアント」や
「Mr.インクレディブル」の
ブラッド・バードで、実写映画の監督はこれが初めてながら、大抜擢に見事応える仕事ぶりを披露した。
イーサンのチームはまたメンバー一新。前作から登場したベンジーが晴れて現場要員に昇格し、正式にメンバー入り。他には紅一点のエージェント・カーター、それに成り行きで(?)行動を共にすることになったIMF分析官のブラント、という顔触れ。
皆勤賞のルーサーが遂に降板かと思いきや、ラストにノンクレジットでカメオ出演。スケジュールの関係か?

前作でジュリアと結婚したイーサンだったが、本作では表向きは離婚したことになっているが、実は死別。その彼女の護衛の任務に就いていたのがブラントで、その責任を取って現場を離れ分析官に転じた、となかなか複雑な設定になっている。
しかしこの役をジェレミー・レナーが演じてるので、どうしてもホークアイの影がチラついてしまう(この作品は
「アベンジャーズ」より先に公開されているが)。
ところがこれまたラストに、ジュリア役のミシェル・モナハンがノンクレジットのカメオ出演。
彼女の身を案じたイーサンがその死を偽装して匿い、それと引き換えに新たなミッションに従事していたということが明らかになる。ジェームズ・ボンドは愛妻を亡くし次回作の冒頭では復讐鬼と化していたが、イーサンはそうはならず本作の謎解きに深みを与えた。まあお話は更にややこしくなったが。
毎回女性キャラが微妙なこのシリーズ、一応のヒロインはIMFのエージェントであるジェーン・カーター(演:ポーラ・パットン)。
優秀だが序盤の事件で仲間(恋人?)のエージェント・ハナウェイ(演じてるジョシュ・ホロウェイはなかなかのイケメン。もっとブレイクしても良さそうだが)を殺され、半ば私怨交じりで任務にあたってるという点で危うさがあるが、アクションシーンは決まってるし、ドレス姿もセクシーだ(その後の車内での着替えシーンも)。
ただ暗殺者サビーヌ・モローの方が、短い出番ながらも印象に残る。冒頭の化粧っ気のない無表情のまま平然と人を殺すシーンもいいが、取引の場にドレス姿で現れ、胸の谷間全開で艶然と微笑むなど観客を悩殺するシーンも捨てがたい。
演じたのは若手注目株だったレア・セドゥで、以後の活躍は周知の通り。最新作のボンド・ガール(ではなくボンド・アクトレスと呼ぶべきか)でもある。
回を重ねる毎にエスカレートするトム・クルーズのアクションだが、今回の目玉はドバイの超高層ビルの壁面を移動する決死のスタント。高所恐怖症の人は正視できないだろう。いつかスタント中に死ぬぞ、トムクル。
だが、シリーズはまだまだ続く――。
<過去記事>
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