『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』
2018年 07月 27日
前作のラストから直接引き継がないのは前作「二つの塔」のオープニングと同じだが、一気に過去へと戻し、まだスメアゴルと呼ばれていた頃のゴラムが、”ひとつの指輪”を手に入れ如何に変貌していったかを描いたのには正直驚いた。「旅の仲間」でビルボがゴラムから指輪を奪った経緯は描かれていたが、それ以上の描写はないだろうと思っていたからだ。
結果的にここでゴラムの回想を挟むことで、ゴラムの指輪に対する執着や自身の葛藤へ繋げるのだから、なかなか計算されたシナリオ、演出だったと言える。
それに短期間にかなりのハイペースで見直しをしていたので、お話が重たいと感じるだけでなく、多少飽いた面も。
かくして指輪を巡る壮大な旅は終わりを告げたが、物語は終わらない。時を遡り、指輪の因縁が新たに語られるもう一つの三部作が幕を開けるのであった。
またAmazonはネット配信ドラマとして、この映画の前日譚にあたるオリジナルの物語の製作を発表。詳細が不明なのでスタッフやキャストがこれら劇場版と共通するのか、それとも全くの別物として作られるのかはわからないが、「中つ国」の冒険がまだまだ続くことは間違いない。本作でガンダルフを演じたイアン・マッケランは、新作ドラマでの続投に意欲的のようだが。
【ひとこと】
エンドクレジットにショーン・ビーンの名前があるのが嬉しい。ボロミアは「旅の仲間」で命を落とし、本作ではフッテージ流用による回想シーンのみの出演だが(実際には出演シーンの撮影はされたが最終的にカットされた。<エクステンデッド・エディション>ではその雄姿を見ることが出来る)、彼も立派な”旅の仲間”。大事にされ、愛されてる感が端的に伝わってくる。
<過去記事>
https://odin2099.exblog.jp/286983/
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