スタジオジブリによる原作クラッシャー…もとい、英米児童文学映像化シリーズ(?)の第2弾です。
これもちゃんと見直すのは公開日以来だなあ。
では、以前のブログの記事を引用してみます。
スタジオジブリファンの人は安心して良いでしょう。
立派な後継者の誕生です。
例えて言えば、山田康雄亡き後、栗田貫一が「ルパン三世」を引き継いでいるようなものです。
ついでに原作が、「指輪物語」や「ナルニア国ものがたり」と並んで<世界三大ファンタジー>と称されている程の作品だということも忘れた方が良いでしょうね。
「ジブリだ~い好き♪」という人、「ジブリ作品に駄作などあり得ない」と信じている人は劇場に足を運んで下さい。
これ、皮肉だと気付いてくれる人があまりにも少なかった…(^^;
なかには「手放しで絶賛してる」と思いこんだ人もいるくらいで。
一方、「あのアーシュラ・K.ル=グウィンの『ゲド戦記』の映画化である!」ということに期待している人、つまり平たく言ってしまえば原作のファンの人は、出来ればお止めになった方が宜しいかと…。
これ以上は申しませんので、怖いもの見たさが勝った方は、ご自分の目でお確かめ下さい。
そう、ここで釘を刺しといたから皮肉だと気付いてくれると思ったんですが、自分の文章力・表現力のなさを思い知った次第で。
まあ何を今更と言われるかもですが、12年も経ってるんだから本音を言ってもいいよね。
今回は「第一回監督作品」ということを強調しておりますが、普通なら「第二回」なんかありそうもなさそうな内容です。
とは言うもののおそらく作品はヒットするでしょうし、ブランド・イメージもありますからそのうち次回作も発表されることでしょう。
その際には、是非とも監督にはオリジナリティで勝負して頂きたいと思います。
そう、「初監督作品にしてはよくやってる」なんてことも言う気になれなかった、ジブリに限らない高畑&宮崎のコピー作品にしか思えなかったので、これ一本で監督辞めるかと思ったんですけどね。
ちなみにその後の監督作品は一切見ておりません。
さて、今回見直してみてもやっぱりつまらなかったというか、見るべき点がなかったなというのが正直な感想でした。
褒めるべき点としては寺嶋民哉の音楽が良かったな、くらい。

「原案」として宮崎駿の
「シュナの旅」がクレジットされてるけど、中途半端にミックスするくらいなら、最初からストレートに「シュナの旅」をアニメ化しろよ、という話。
世界的有名作品ではなく身内の作品のアニメ化なら、失敗しても大事にはならないし。
いや、「シュナの旅」大好きだから、下手にアレンジして劣化させたらただじゃ済まさないけどね。
映画化にあたっては原作の3巻(
「さいはての島へ」)をベースに4巻(
「帰還」)の要素を加えてストーリーを組み立ててるけど、そもそもこれがアニメ向きのお話だったかというと疑問。
これ、多分原作の2巻(
「こわれた腕輪」)、あるいは2巻をベースに1巻(
「影との戦い」)の要素も取り入れたものにしていれば、往年の宮崎駿作品っぽいものに仕上がったんじゃないのかな。
ただこのパートは先行した実写TVのミニシリーズ(
「ゲド/戦いのはじまり」)で映像化されちゃってるから、残った部分を拾い集めるしかなかった、という経緯があったのかもしれないけれど。
ともあれ、原作者のアーシュラ・K・ル=グィンは本作に対し納得いってなかった様子。
その前に作られた実写TV版にも激怒したと伝えられるが、現在三度映像化企画が進行中だという。
ル=グウィンは今年1月に逝去したが、その前に映像化の許諾を与えたのだそうだが、今度こそ決定版の「ゲド戦記」が見られるかどうか?
<過去記事>
https://odin2099.exblog.jp/3896677/