これまたロジェ・ヴァディム監督の当時の嫁さん自慢映画で、オープニングがいきなりバーバレラ役ジェーン・フォンダの無重力ストリップ。
衣装を一つずつ取る度に中から文字が飛び出し、これがタイトルやスタッフ、キャストのクレジットを構成。
この文字が微妙に揺れ動いて、バーバレラの身体そのものも巧妙に隠すというのはアイディアもの。
この「見えそで見えない」感が良い。
でも実のところ全部は隠しきれてないというか、意図的にずらしてるのだろうけれど、バストトップもヘアもしっかり見えてしまっていて、このオープニングタイトルだけで元は取れたな、と思う。
続けてバーバレラは大統領からの司令通信を受けるのだが、「服を着ます」という彼女に対し、大統領は「そのままでいい、公務だから」とワケわからん返答をするもんだから、ずっと彼女は全裸のまま。
万事がこの調子で、スケスケの服は着させられるわ、服はビリビリに破かれるわ、ガラス(ビニール?)越しのヌードを披露するわ、クライマックスではセックス拷問マシーンにかけられるわ、と散々。
といってもタイトルバックを除けば「見えそで見えない」感は貫かれているし、全体的にポップでお洒落な演出が施されているので下品な感じはない。
それもこれもみんなジェーン・フォンダのエロカワな魅力の賜物。
以前にも書いたけれどお話は決して面白いとは言いかねるので、これは間違いなく彼女のファッションショーを愉しむ映画だ。
何度かリメイクの企画が上がっているものの実現はしていないが、なかなかハードル高そうだね。
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