「ふしぎの国のアリス」に「シンデレラ」、「ジャングルブック」に「美女と野獣」と自社製アニメの実写化に余念のないディズニーの次なる刺客は「くまのプーさん」。日本では来月公開です。
で、それを迎え撃つべく
「くまのプーさん<完全保存版>」を再観賞しました。

前にも書いたけれど、この映画は1977年に作られた「プーさん」の長編第一作なんですが、実は新作映画ではなく、1966年の
「プーさんとはちみつ」に68年の
「プーさんと大あらし」、そして1974年の
「プーさんとティガー」の3つの短編映画にそれぞれの作品の間を繋ぐシーンを追加し、更に長篇映画らしくオープニングとエンディングのタイトルをくっつけて再編集し、長篇に仕立て直したものです。
その元になっている3つの短編も細かいお話があっちゃこっちゃ行ってるから、バラバラに作られた作品群を一つに繋いでも見てる方は気になりません。
最初のお話から8年経って最後のお話が作られてますけれど、絵柄もシンプルなので違和感もないですね。
しかし見た目は可愛らしいですが、プーって自分勝手だし他人の迷惑省みないし、実は結構嫌なヤツですねえ。ティガーもそれに輪をかけて傍迷惑な存在です。
ラビットとかピグレットとか比較的常識的で平凡なキャラたちがその被害を被り、公正中立かと思われたクリストファー・ロビンもプーに肩入れし、その行動を肯定してるように見えてしまうのにはイライラさせられます。
どうも自分の体質とは合わないようで…原作のプーは違うキャラクターなのかなあ。
ということで、プーは純然たるディズニーキャラだと思ってる人は多いようですが、原作はA・A・ミルンの児童小説。
アメリカナイズされたこのディズニー版「くまのプーさん」は母国イギリスでは批判の的となり、今日でも否定的に捉えてる人は少なくないようですが、ディズニーの原作クラッシャーぶりは昨日今日始まったことじゃありませんしね。
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