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『キカイダー01』

「人造人間キカイダー」は「仮面ライダー」を差し置いて立体映画が作られるくらいの人気だったが、その続編「キカイダー01」は第1話「無敵!! 人造人間ゼロワン誕生!!」のブローアップ上映に留まった。
ただ「キカイダー」と「01」、それぞれの放送期間を考えると致し方ない面も見えてくる。

『キカイダー01』_e0033570_21364992.jpg当時の<東映まんがまつり>は年2回、3月と7月の上映である。
「キカイダー」は72年7月から翌年5月までの放送だったので、クライマックスを控えた73年3月に新作映画を公開することが出来た。
対する「01」は73年5月から74年3月までの放送。73年7月の<まんがまつり>用に新作を作ることは難しく已む無くTVのエピソードを上映したが、74年3月も番組終了期のため新作映画を作るのは考えにくい。

もし80年代~90年代のように12月も含めた<まんがまつり>年3回の体制であったら、同じく80年代の<スーパー戦隊>のようにシリーズ立ち上げと同時に劇場版を製作するように組まれていたら、あるいは番組終了時に打ち上げ的な作品や後日談を作るのが当たり前だったら、立体映画は兎も角として劇場用新作「キカイダー01」が実現していたかもしれない。

もっとも「キカイダー」後半からスケジュールは遅れ、またオイルショックなどの影響から番組予算も乏しいギリギリの中で番組製作が続けられていた「01」の現場では、劇場用新作を作ろうなどという発想はそもそも出なかったのかも知れないが。

いずれにせよ劇場公開された第1話は、TVでのオンエアから約2カ月後の上映。強力な番組の裏で健闘しているヒーローの姿を映画館で初めて見る子供たちもいたであろう。
その子たちにアピールするためには第1話は格好のプロモーションになったであろうが、物語上の盛り上がりは今ひとつ。
再三書いているように前作のヒーロー・キカイダーと共演する第3話か、さもなければ併映の「ロボット刑事」同様の総集編として1~3話ぐらいまでをまとめたものを作れば、更にプロモーション効果は高かったのでは、と思うのだが。

<過去記事>
https://odin2099.exblog.jp/4138078/
https://odin2099.exblog.jp/16728162/
https://odin2099.exblog.jp/22102139/
https://odin2099.exblog.jp/23607263/



by odin2099 | 2018-08-17 20:29 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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