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『電子戦隊デンジマン』

80年代初頭の<東映まんがまつり>は、「8人ライダーVS銀河王」にこの「デンジマン」、そして「仮面ライダースーパー1」と長編(実際は中編ですが)の特撮ヒーロー映画が続きます。
メイン番組が名作物のアニメで、二番手に実写ヒーロー物が来るのは70年代中頃以来でしょうか。
その後がなかなか続かなかったのは、結局集客に結びつかなかったのか予算や時間がなかったのか…おそらくその両方でしょうかね。

『電子戦隊デンジマン』_e0033570_19344210.jpgオープニングからデンジ姫(演:舟倉たまき)が乗るグレートクィーン号が登場、宇宙規模の伝奇物っぽい雰囲気を醸し出していきます。
遥か3000年の昔にデンジ星を追われ宇宙を放浪し、人知れず地球をも訪れていたデンジ姫。
その時に地球に残ったデンジ星人の子孫が今日まで存在し、デンジマンたちもその末裔である、という設定にはロマンを感じます。

今だったらこの設定を掘り下げ、スピンオフの小説やコミック、あるいはVシネマ作品なども作られ、そうなると「宇宙からのメッセージ」や<宇宙刑事>シリーズもかくや、という展開も期待出来そうなんですが、そういった発想がなかった当時は勿体なかったですね。

以前にも書きましたけれど、夏公開の映画だからなのか、水着姿の女性が何人も登場。
序盤に出てくるビキニの女の子が可愛いし、デンジピンクこと桃井あきらもピンクのビキニを披露し、更に後半ではベーダー一族に捕まり縛られてる姿もグッときますが、逆に今はこういったシーンがなかなか撮れないようで、それはそれで残念…。

中編作品ではあっても同時期の二本の<仮面ライダー>映画が完全新作なのに対し、この「デンジマン」は回想シーンでTVからかなりのフッテージを流用。
なかにはデンジマン誕生の経緯といった、初めて「デンジマン」に触れるであろう子供たちへの配慮を感じさせるものもありますが、フィルムラーとの対決場面 (第8話「白骨都市の大魔王」)の流用などは純粋に水増しだろ、とツッコミたくなるところ。まあ七変化ではないですが、デンジマンたちの扮装(仮想?)も愉しめるエピソードではありますが。

それにしても3000年前にデンジ姫の乗る船を攻撃したベーダーの指揮を執っていたのもヘドリアン女王とヘドラー将軍。ということはこのお方たちは一体何歳?
また劇中描写では普通に亡くなったものと認識されているデンジ姫も、ひょっとしてまだ生存していたりする…?

【ひとりごと】
デンジブルーというか青梅大五郎というか、大葉健二はやはり一人だけ派手なことやらされてるなあ。
さすがJAC生え抜きの精鋭!

<過去記事>



by odin2099 | 2018-08-21 19:42 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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