Blu-rayでは通常の再生と、冒頭に「序曲」を付けての再生と2パターン選べるようになっているが、「序曲」を付けるとちょっと贅沢な気分に浸れるので、お持ちの方はお試しあれ。
「美人じゃない」ハーマイオニーを演じていたエマ・ワトソンが、「村一番の美人」ベルを演じるなんて、と当初は思っていたけれども、見ているうちにそんなことは気にならなくなっていく。
実写版の俳優たちは
アニメ版のキャラクターのイメージを割と忠実に再現していて、「これは全然イメージが違う」という人はいないのだが、ベルに関しては例外に当たるかなと考えているのだが、それでも独立した一本の作品として見た場合、このキャスティングも悪くないと思う。

アニメ版は何度見ても冒頭から涙腺緩むのだが、この実写版も冒頭の「あのメロディ」が流れて来るだけでもう駄目。熟アラン・メンケンの魔法の素晴らしさには唸らせられる。
またアニメ版を単に引き写しただけじゃないシチュエーションや設定の追加、新解釈の導入など、きちんと差別化というか独自性を保つ試みもなされているので、どちらか一方を選ぶのではなく共存出来るように作られているのが嬉しい。
多少まどろっこしい面もあるが、ベルと野獣が打ち解けていく様もアニメ版より丁寧に描かれその点も好感が持てるが、ただLGBTに配慮したというか阿ったキャラクターやシチュエーションの追加に関してだけは、何となく釈然としないものを感じている。
【ひとりごと】
ミュージカル映画、ということから吹替キャストもミュージカル畑の人材を多数起用、結果それなりに完成度の高い吹替版が出来上がったが(勿論そういった行為が邪道であるとか冒涜であるという意見も承知している)、その一方でいわゆる吹替ファンには少々物足りないものになってしまってもいる。
もしテレビ放映など機会があれば、フィックス声優(例えばエマ・ワトソンには須藤祐実、ユアン・マグレガーは森川智之など)などを起用しての新しい吹替版の製作もお願いしたいところだ。
<過去記事>