「ヴァチカン美術館/天国への入り口」のスタッフが、サイモン・メレルズ扮するメディチ家当主ロレンツォ・デ・メディチを進行役に、そしてウフィツィ美術館長アントニオ・ナターリをガイドにして作り上げたドキュメンタリー映画。

紹介されているのはウフィツィ美術館の収蔵品だけでなく、サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂、ブランカッチ礼拝堂、シニョーリア広場、国立バルジェッロ博物館ら建築物や、その中にあるレオナルド・ダ・ヴィンチの「
受胎告知」、「
東方三博士の礼拝」、「
アンギアーリの戦い」、ミケランジェロ・ブオナローティの「
ダヴィデ像」、「
聖家族」、ベノッツォ・ゴッツォリ「
東方三博士の行列」、サンドロ・ボッティチェリ「
春」、「
ヴィーナスの誕生」、ベンベヌート・チェッリーニ「
メデューサの頭を持つペルセウス」、ラファエロ・サンツィオ「
ひわの聖母」、ティツィアーノ・ヴェチェッリオ「
ウルビーノのヴィーナス」、ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ「
メデューサ」、アルテミジア・ジェンティレスキ「
ホロフェルネスの首を斬るユディト」、マザッチョ「
楽園追放」といった作品。
元々3D映画として製作されているので正面からのショットだけでなく、壁画や彫刻は様々な角度から収められている。
美術品の動く目録・ガイドブックというよりも、美術館のヴァーチャルツアーという方が作品の雰囲気がより伝わりやすいだろうか。
ナレーションは小林薫、声の出演は田中秀幸、佐藤正治。
やや大仰な音楽に彩られ、手軽に美術館探訪が愉しめるのは悪くない。