<東宝チャンピオンまつり>用のお色直し版「ゴジラ」第3弾。
キングコング、モスラに続く対戦相手はキングギドラで、ラドンをパートナーに迎えた変則タッグマッチ。
前二作と違いタイトルまで変更しちゃってるのはちょっとズルい。新作映画だと騙されて映画館へ来ちゃった子供たちも少なくなかったろうに(それが狙いなんだろうけど)。
ちなみに時代設定が<オリジナル版>の「196X年」から「197X年」にちゃっかり修正されている。

この作品、「ゴジラ」シリーズをはじめとする怪獣路線に加え、
「地球防衛軍」や
「宇宙大戦争」の系譜でもあるので、物語の主体は人類と宇宙人との攻防戦。そこを怪獣中心に再編集しちゃってるのでお話は凄く分かりづらくなってしまっている。
鳥井の発明品を巡るやり取りは辛うじて残されているものの、グレンと波川のロマンス部分は切り詰められてしまったので二人の関係が曖昧。なのでX星人の特異性や二人の悲恋が薄まってしまったのが残念。
それにゴジラもラドンもそしてキングギドラも、自らの意思で暴れてるよりX星人にコントロールされてる場面が大半なので、怪獣映画らしさもあまり感じられない。都市破壊シーンなども旧作からの流用が目立ち、この頃から予算規模が縮小されはじめたのかなあと考えると淋しい。
主演のニック・アダムスは<オリジナル版>公開後二年足らずで他界。この<チャンピオンまつり版>上映時にはもう故人になっていたんだなあ…。
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