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『スタートレック/イントゥ・ダークネス』

ネタ切れが目立つハリウッド(だけじゃなく日本でもだけど)では昨今リメイク、リブートが流行っているけれど、なかなかオリジナルを越えることは難しいようで。
技術的には過去作を凌駕することが出来ても旧作には「思い出補正」もかかるし、昔のままでは古臭いし、かといって新しくし過ぎると別物になっちゃうし、となかなかハードルは高い。昔の俳優さんと今の俳優さんとの資質やら何やらの違いも大きいだろうしね。

そんな中での成功例と言えるのがこの「スター・トレック」じゃなかろうか。
これまでのお話が「なかったこと」にされているわけではないので、厳密に言えばリセットではなくパラレルワールドということになるんだろうけど、その為に「旧作との地続きでもある」という部分がある種の免罪符になっているのかもしれない。
その第二弾がこれ。劇場版「スター・トレック」としては通算で12作目となる。

『スタートレック/イントゥ・ダークネス』_e0033570_18164139.jpg本作のヴィランはあのカーン。ベネディクト・カンバーバッチがこの超人類を実に憎々しげに演じている。
ということで劇場版第二作である「スター・トレック2/カーンの逆襲」を彷彿とさせるシーンもでてくるが(カークとスポックの選択と、それに伴う運命が逆転しているのも面白い)、公明正大・規則順守のはずのスポックがカンニングまがいの行動に出るのは如何なものか。

また旧作のカーンと本作のカーンは、共通点よりも相違点の方が多いので、はたして老スポックに助言を求めても役に立ったのかどうかは疑問。それよりブリッジにいたメインクルーに老スポックの存在が知れても良かったのだろうか、という点にも疑問符が付く。

ウフーラの出番が若干減り、本作ではキャロル・マーカスがヒロインを務める。演じるアリス・イヴはなかなかキュートで、セクシーな下着姿も見せてくれるのはサービスサービス。カークとはちょっと良い雰囲気に?
このキャロルも「カーンの逆襲」に登場したキャラクターで、かつてカークと恋仲になり、密かに彼の息子を出産、育てていたという設定だった。今後こちらのキャロルもカークとの仲が進展するのかと思っていたが、続く第三弾に彼女の出番はなく残念。第四弾以降で復活はあるのだろうか。

で、その第四弾、カークが時間を遡り亡き父ジョージと会うストーリーとのことだが、肝心のカーク役のクリス・パインとジョージ役のクリス・ヘムズワースとの契約が決裂したようで先行きは不透明。
他にもクエンティン・タランティーノの脚本・監督とされているストーリーなど複数のプロットが動いてるようだが、シリーズ再開はいつになることやら。

<過去記事>



by odin2099 | 2018-10-21 18:22 |  映画感想<サ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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