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『メアリと魔女の花』

ハウルの動く城」、「ゲド戦記」、「借りぐらしのアリエッティ」、「思い出のマーニー」と続いたスタジオジブリの英米児童文学映像化シリーズのいわば番外編。
自他共に認める(?)ジブリの後継者スタジオポノックの第1回作品が、「アリエッティ」と「マーニー」を手がけた米林宏昌監督のこの「メアリと魔女の花」というワケ。
「アリエッティ」と「マーニー」は舞台を日本に移した翻案だったが、こちらは原作通り?

『メアリと魔女の花』_e0033570_10132305.jpg主人公のメアリは悪い子じゃないんだけど、色々なものに興味を持って首を突っ込み、その都度失敗したり事態を悪化させたりするメイワクな存在。
すぐ反省する素直な性格なのはわかるけれど、この物語だって極論を言えば、自分でトラブルを招き寄せ、そして悪い方へ悪い方へと引っ張って大騒ぎになっただけ、とも言える。共感は出来ないなあ。

キーパーソンとなる先代魔女も肝心な時の助けにはならないし、悪役となるマダムとドクターも、本来なら「憎めない悪役」か「実は善い人」ポジションを担いそうなところがどっちつかず。これならいっそ「憎まれ役」に徹していれば良かったのでは?と思ってしまう。
ピーターも「最初は嫌な奴」でも徐々に好いムードになり「最後は王子様」キャラとして作られているんだろうけど、掘り下げが足りない。結局のところどのキャラにも感情移入できないのが残念。

スタジオポノックの次回作(長編作品)はまだ発表されていないが、この作品に続く新たな英米児童文学クラッシュ…ぢゃない映像化シリーズの立ち上げなるか、興味津々。
それとも本家スタジオジブリの方でシリーズ復活するかな?

<過去記事>



by odin2099 | 2018-11-24 10:16 |  映画感想<マ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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