「機動戦士ガンダムUC」第四章、物語の舞台は地球へーー。

これまでもロンド・ベル隊が登場し、バナージらが乗ることになった艦はネェル・アーガマで、そこには医師のハサンが勤務していて、という具合に「Zガンダム」や「ガンダムZZ」の延長線上の世界だというサインはそこかしこに埋められていたが、本作よりあの
ブライト・ノアが登場。
そして「逆襲のシャア」以来のラー・カイラムの指揮を執っているということで、この作品がただのスピンオフではなく、富野由悠季抜きとはいえ<ガンダム・サーガ>の本流に位置しているのだということがハッキリした。
そのラー・カイラムの艦長室にはアムロの写真も飾られているのも嬉しい。
本作でバナージは前半ではガランシェール隊と行動を共にし、後半は一転して連邦側として戦場へ。
敵対する両勢力を行ったり来たりする主人公というのは、作劇上でもかなり珍しいのではないかと思うが、その不自然さを感じさせないのがバナージの良いところ。良くも悪くもピュアでナイーブ。周囲の大人たちの保護欲を駆り立てるのだろうか。
そしてバナージと対峙することになるロニ。
アムロにとってのララァ、カミーユにとってのフォウとなり得る存在だったのだろうが、バナージの心の奥底にはしっかりとオードリー(=ミネバ)がいたせいか深い関係にはならず、1話限りのゲストキャラとして散っていった。少々物足りないというか、勿体ない。
そうそう、バナージにはもう一人、マリーダ・クルスという”運命の女”もいたっけ。
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