悪ガキ集団”グーニーズ”は、ある日屋根裏部屋で古地図を発見。
それは海賊”片目のウィリー”が残した宝の地図だった。
早速宝探しの冒険へと乗り出すグーニーズたち。
しかしそこは悪名高いギャング”フラッテリー一家”の隠れ家でもあったのだ。

スティーブン・スピルバーグのアイディアを元にクリス・コロンバスが脚本を手掛け、リチャード・ドナーが監督したアクション・アドベンチャー。
ショーン・アスティン、コリー・フェルドマン、ジョシュ・ブローリン、ロバート・デヴィら、今となっては錚々たる顔ぶれが集まっている。
見るのは劇場公開時以来だが、何ともやかましくて騒々しい映画だった。
その当時も期待外れで愉しめなかったという記憶があったが、今回も同じ。
宝探しに乗り出す過程や、宝の隠し場所があっさりしすぎで、どうにもこうにものれない。
ご近所に都合よくお宝満載の海賊船が隠れているなんて…!
唐突に「スーパーマンのテーマ」が流れたり、「水をかけると限りなくドンドン増える小さな悪魔」がどーたらこーたらといった楽屋落ちネタもしらけるばかり。
今なら違った感想になるかなと淡い期待を抱いてみたものの、自分とはとことん相性が悪いらしい。
以前から何度か続編――グーニーズの子供たちの冒険譚?――の噂が出ては消え、なのだが、そんなにパワーのある作品なんだろうか?
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ところでここのところ続けて見てきた『サンタクロース』、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』、『コクーン』そして『グーニーズ』の4本にはちょっとした因縁がある。
『サンタクロース』は製作がイリヤ・サルキンドとピエール・スペングラーで、監督はヤノット・シュワルツ。
『コクーン』は製作がリチャード・D・ザナック、デイヴィッド・ブラウン、リリー・フィニー・ザナックで、監督はロン・ハワード。
そして『グーニーズ』は製作総指揮スティーヴン・スピルバーグ、フランク・マーシャル、キャスリーン・ケネディで監督がリチャード・ドナー。
本国では6/7に『グーニーズ』、6/25に『コクーン』、7/3に『バック・トゥ・ザ・フューチャー』、そして『サンタクロース』は11/27に公開とバラバラだったが、日本では『サンタクロース』と『グーニーズ』、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が1985/12/7、『コクーン』は12/14に公開と、1986年のお正月映画として鎬を削った仲なのだ。
で、まず気付くのが『バック・トゥ・ザ・フューチャー』と『グーニーズ』がどちらも
スピルバーグのプロデュース作ということだが、そのスピルバーグの出世作となった
『ジョーズ』のプロデューサーは
リチャード・D・ザナックと
デイヴィッド・ブラウンである。
そして続編『ジョーズ2』をスピルバーグに断られた彼らが代わりに抜擢したのがヤノット・シュワルツだったりする。
また『コクーン』は当初ロバート・ゼメキスの監督作品として進んでいたが、スケジュールの都合でロン・ハワードに交代したという経緯があるし、『サンタクローズ』も元々はリチャード・ドナーが監督候補だった。
ドナーに断られた製作陣は、腹いせなのか作品中に出てくる一番出来の悪いトナカイに「ドナー」と名付けたとかいう噂も。
偶然といえば偶然なのかもしれないし因縁とはちと大げさだったが、タイミングがちょっとずれていたらスタッフがシャッフルされ、今見ているのとは違った雰囲気の作品が出来上がっていたのかもしれないと考えるのもなかなか愉しい。