リターンマッチの結果アポロを倒し、世界チャンピオンの座に就いたロッキー。
その後も防衛戦を勝ち抜き、遂に引退を決意。
しかしそこに新進気鋭のボクサー、クラバーが現れ、ロッキーに挑戦状を叩きつける。
その挑発に乗り引退試合を兼ね挑戦を受けるものの、ハングリー精神を失ったロッキーに勝ち目はなく、またずっと彼を見守ってきたトレーナーのミッキーも帰らぬ人となる。
そんなロッキーに救いの手を差し伸べてきたのは、かつての宿敵アポロだった…!
正に「強敵」と書いて「とも」と読む、という少年漫画の王道を行くような展開で物語の中心人物の座を維持し続けるアポロ・クリード。
6本作られた「ロッキー」シリーズの後を受け、今はアポロの息子を主人公にした「クリード」シリーズが2本作られ、更なる続編を望む声もあることを考えれば、アポロは今なおキーパーソンであり続けているのかも知れない。
前2作でロッキーとアポロは2試合とも最終ラウンドまで戦ったが、この作品でのロッキーとクラバーは初戦は2ラウンドでクラバーのKO勝ちで、再戦では3ラウンドで今度はロッキーのKO勝ち。一本の作品でチャリティーマッチを含めて様々な相手とのファイトシーンが描かれるのも、同じ相手と二回戦うのも初めてのこと。手を変え品を変え、色々と工夫を凝らしている点も評価したい。
そして三部作の完結編としてきちんとオチがついていることも高印象。前回も書いたが、ここで終っていれば”伝説”になったろうと思う。だが個人的にはこれ以降のシリーズ後半も好きだし、続く「クリード」も好きなので今となっては結果オーライだろう。
しかしミッキーの心臓発作は些か唐突なのと、ロッキーの失明の危機が有耶無耶にされてるのが少々残念。
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