
出版社に転職した主人公は、清楚な人妻である先輩・香奈に一目で惹かれる。
再三彼女にアプローチをかけるが全く相手にされなかったのだが、ある日突然「今夜、セックスしましょう」という彼女からのメールが届く。
そこで奇妙な体験をした主人公は、やがて招かれた彼女の家で秘められた生活の一端を目にすることになり…。
サタミシュウの「SM青春小説」シリーズの第一作となる同名小説を映画化したもので、角川映画の所謂<R18+のセクシー路線シリーズ>の一本。
これが初主演となる壇蜜が、フルヌードでベッドシーンや剃毛シーン、緊縛シーンなどに挑戦。一人芝居の場面も多く、彼女にはハードルの高い演技が求められたと思うが卒なくこなしている。
また彼女のアンニュイな雰囲気、何気ない仕草、佇まいが作品に品を与えているようだ。
主人公を演じた真山明大の微妙なチャラさ、”先生”と呼ばれる謎めいた存在の板尾創路の胡散臭さ、主人公の恋人役の西条美咲のキュートさも光るが、所詮誰かに感情移入したり共感出来る物語ではない。
しかも壇蜜が熱演しているが故に、無粋なボカシが入ったり、局部が黒く塗りつぶされたりするのも興を殺ぐ。ノーカット版だったならばもう少し評価は変わったかもしれない。