サラ・パレツキーの<V・I・ウォーショースキー>シリーズの一篇を、キャスリーン・ターナーの主演で映画化。
監督はジェフ・カニュー。

ある晩、酒場で有名な元ホッケー選手のブンブンと知り合った私立探偵のV.I.ウォシャウスキー(通称ヴィク)。だがその夜遅くに埠頭で起こった爆発事故でブンブンは死亡。現場にはブンブンの二人の兄ホートンとトランブル、そしてブンブンの元妻で今はトランブル夫人がいた。
ブンブンは何らかのトラブルに巻き込まれていたらしい。その娘キャットは母親や伯父たちを毛嫌いし、ヴィクに父親の死の真相を暴くように依頼する。
ヴィクとはつかず離れずの関係の新聞記者マーリーや、ヴィクの父親の友人で口うるさい警部補マロリーらを巻き込み乍ら、彼女が事件の真相に迫っていくというお話だが、最初は持て余し気味だったこまっしゃくれたキャットと次第に名コンビぶりを発揮していくバディ物としても愉しめる。
キャスリーン・ターナーが、セクシー美女というには些か薹が立ちすぎているように見える(といっても撮影時にはまだ30代半ばだったはず)が、かえって腕は立つものの、惚れっぽくて私生活にはだらしないくたびれた感じが適度に出ているようにも思う。
公開時以来に久々に見たが、肩肘張らずに愉しめる小品といったところだ。