TVシリーズ「ウルトラマンルーブ」の後日談というか、完結編となる劇場用新作映画。
最近の<仮面ライダー>や<スーパー戦隊>同様<ウルトラマン>も予備知識なし。
それでも何となくお話に付いて行けた…よーな気がする……。
怪獣が出現しなくなって一年。主人公一家も平和に暮らしている。
弟も妹も自分の夢をかなえようと一生懸命に頑張っているけれど、お兄ちゃんは…。
そんな時に高校時代の友人を思い出して訪ねてみると、夢をかなえたはずの彼は今じゃ引き籠りのニート。そんなんじゃダメじゃん、と諭そうとするも反対に「お前だって夢を諦めたじゃねーか!」と逆ギレされる始末。そんなこんなで自分探しが始まっちゃう。
これ、いよいよ卒業が近付いて来たり、あるいは社会人なりたての人は切実に感じるかもなあ。
リタイヤが近くなってきた人にとっては「どーにもならねーよ」とか「なるようにしかならないよ」とか「そのうち何とかなるだろう」とか、あんまり純粋に感じられないかもだけど。
で、ここに悪いウルトラマン(らしい)トレギアというヤツが現れ、この友人のマイナスエネルギーを利用して怪獣を生み出し大暴れさせるんですな。
まあここで先の展開は読めたも同然で、こうなると主人公の「友情溢れる説得」と、それでも彼を見捨てない「家族の愛」というもんで改心してハッピーエンド。ここに主人公一家の「家族の絆」を強調することで首尾一貫しております。
怪獣が大暴れする地域は限定されてるし、防衛組織が出てくるわけでもなく主人公家族で事件を解決しちゃうし(ウルトラマンナイスよりもスケール小さいかな)、大特撮怪獣映画を見た!…という気分には到底ならないけれど、今のウルトラマンってこの程度のスケールで丁度良いのかも。昔を知ってるとちょっと、いやかなーり淋しいものはあるけれど。
ゲストウルトラマンは直近のヒーロー、ウルトラマンジード。
別の世界からトレギアに連れてこられたという設定で、必然性ゼロ。
家族と共にある「ルーブ」と、家族を持たない「ジード」との対比はよーくわかるのですが。
上映時間は70分強とコンパクト。
死んだかなと思ったトレギアも無事に(?)逃げおおせて、今度はベリアルに代わる新たな”悪のウルトラマン”としてシリーズを縦断だか横断だかして再登場する模様。
かなりお喋りなヤツなので、今後ウルトラマンゼロと出くわしでもしたら、双方で悪口合戦になったりして…?