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『孔雀王』(1988)

魔少女アシュラの封印が解かれた。
アシュラが地獄門を開き、皆魔障外神を復活させる恐れがある。
再びアシュラを封印する命を受けたラマ僧のコンチェと、裏高野の退魔師・孔雀は怪異を追う中で偶然出会い、共に彼女を追うことになる。
アシュラを止められるのは孔雀とコンチェの二人だけ。
そしてこの二人は宿命で結ばれた絆があった。

『孔雀王』(1988)_e0033570_19474872.jpg萩野真の人気漫画を日本(フジテレビ・砂工房)と香港(ゴールデンハーベスト)の合作で映画化。
これが平成になって初めて映画館で見た作品。
そして香港映画に興味を持つ切っ掛けになった作品でもある。
もちろんこの当時は香港映画に対する知識は皆無に等しく、また原作に対する知識も殆どなかったが、予告編や特番を見て「なんとなく面白そうだな」と感じて映画館へ足を運んだ次第。

キャストは日本側は三上博史、安田成美、緒方拳、香港側はユン・ピョウ、グロリア・イップ、ポーリン・ウォン、リュー・チャーフィ、コウ・ホンと、今思えば両方に目配せした味のある配役となっている。
企画が岡正で脚本が橋本以蔵というのは『スケバン刑事』シリーズを生んだコンビ、そしてSFXは『帝都物語』を描けたスタッフ、という人の流れも面白い。
ちなみに原作知らずに見た自分は大いに満足したものだ。

後で漫画を読んだ時は「なんだ全然違うじゃないか」と思ったものだが、劇中のシチュエーションは原作から採ったものもあるし、孔雀を性格の異なる双子に二分したのもアイディアといえばアイディア。
おかげで公開後数年は、アシュラ役で一躍日本と香港双方でアイドルと化したグロリア・イップ(続編では事実上の主役扱い)にドハマりした。
『孔雀王』(1988)_e0033570_21545186.jpg
つい先日、原作者である萩野真の訃報が伝えられたが、これを機に続編共々DVD&Blu-ray化されないものだろうか。

by odin2099 | 2019-05-12 19:58 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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