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『コレット』(2018)

父の知人であり、大衆作家であるウィリーに見初められた田舎娘のガブリエル。
窮乏している夫の代わりに自伝的な小説「クロディーヌ」を執筆するとたちまち大評判、社会的な現象となり、舞台化に続いて映画化もされ、ファッションアイコンともなる。
だがウィリーとガブリエルの生き方は所詮相容れるものではなく、やがて彼女は夫の元を去る。

『コレット』(2018)_e0033570_20501459.jpgフランス文学界で最も知られているという女性作家、シドニー=ガブリエル・コレットの半生を描いた作品で、脚本・監督はウォッシュ・ウェストモアランド。出演はキーラ・ナイトレイ、ドミニク・ウェスト、デニース・ゴフ、フィオナ・ショウ、エレノア・トムリンソン、ロバート・ピュー、レイ・パンサキ。

コピーには「ココ・シャネルに愛され、オードリー・ヘプバーンを見出した、実在の小説家」とあるが、この映画に彼女たちは登場しない。最初の夫との結婚生活を経て、やがて自立していくまでの物語だ。

夫のゴーストライターとして才能を搾取された女性の話というと、今年は「天才作家の妻/40年目の真実」という作品が公開されたが、コレットは自分の才を世間に認めさせたいというような姿勢を(少なくても劇中では)見せていないので、あまり悲劇性は感じられない。
またラストでは、裁判によって夫ではなく自分の著作物であることを勝ち取ったという”その後の彼女”が語られるだけに、余計そう感じられる。

それよりも金と女にだらしなく、時に高圧的に彼女に接するかなりの”クズ野郎2であるウィリーに、時折反発はしながらも何故コレットが長く隷属していたのかが不思議。

まあ彼女は彼女で小説を書くだけでなく舞台に立ったり、同性の恋人がいたり(そうと知らずに夫婦で同じ女性と関係を持っていたことも)と世間からは相当外れていたというレッテルを貼られていただろうから、基本的には似た者同士の近親憎悪だったのかなという気もするのだが。

舞台は19世紀の終わりから20世紀の初めにかけて。こういう古風な世界観にキーラ・ナイトレイはバッチリはまる。
貴婦人らしい凛とした佇まいと、少女のような可愛らしさ。
女性同士のラブシーンも綺麗に見せてくれて、約2時間もの間ひたすら彼女に見惚れていた。



by odin2099 | 2019-05-20 20:51 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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