元劇団四季の藤川和彦が脚本・演出・プロデュースを手掛けるミュージカルで、あの「オズの魔法使い」のサイドストーリーといったら良いでしょうか。今回が再演とのこと。
なんといっても「沼尾みゆきが南の魔女グリンダを演じる!」
――というだけでチケットを取りました(ファンなんです)。
元々「ウィキッド」に着想を得て、ということらしいのですが、「ウィキッド」でグリンダのオリジナルキャストだった沼尾みゆきを起用したのは凄いですね。
他にも雅原慶、大塚たかし、広瀬彰勇、笹岡征矢といった劇団四季出身者がキャストに名を連ねていますが、そういえば西の魔女役の雅原慶がエルファバを演じた時の「ウィキッド」、見に行ってました。
カンサスでのドロシーたちの物語と、オズの国での物語が入れ子構造になっているというかメタフィクションになっていることや、過去と現在が行き来するあたりが少々わかりづらいものの、オーディションで選ばれた子どもたちが達者な演技を見せ、十二分に愉しませてくれました。そして沼尾みゆきのクリスタルボイスも健在。
ただ、少々苦言を呈すれば、ドロシーたちがエメラルドシティに辿り着いた場面の演出、それにクライマックスが南の魔女と西の魔女のデュエット(グリンダとエルファバ!)であることなど、全体的に「ウィキッド」からの影響があまりにハッキリ見えてしまっているのがどうも…。
いや、イメージを重ねて見ているこちらが悪いといえば悪いのですが。