人気ブログランキング | 話題のタグを見る

『アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲』(2019)

『アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲』(2019)_e0033570_22025794.jpg人類は核戦争で自滅し、生き残った人たちは月面のナチス基地で細々と生き延びていた。そして30年の歳月が流れ、今やエネルギーは枯渇し、彼らは滅亡の瞬間を迎えていた。そんな時、死んだ筈の月面総統により恐るべき事実が語られる。

彼らは太古の昔に地球へ辿り着いた宇宙人で、遺伝子操作で人類の誕生に関与し、その歴史に裏から干渉していたというのだ。そして地球は空洞であり、地下都市アガルタに彼らは今なお君臨している。

そのアガルタにあるエネルギーを確保できれば、人類は生き延びることが出来るかもしれない。
人類の存亡をかけて極秘のミッションが開始された。

主人公は前作のヒロインであるレナーテ・リヒターと、彼女と結ばれたジェームズ・ワシントンの娘オビで、前作からはレナーテ役のユリア・ディーツェと、米国大統領役のステファニー・ポール、コーツフライシュ総統役のウド・キア(その兄であるアドルフ・ヒトラーとの二役)が続投。

それにしても今回は大風呂敷広げ過ぎ。
前作のナチスの総統もアメリカ大統領もレプタリアンで、アミンもスターリンもサッチャーもプーチンも毛沢東も金正恩もカリグラもオサマ・ビンラディンもスティーブ・ジョブズもみーんなみんなレプタリアンというのはチトやり過ぎ。

宣伝文句には「ナチスが恐竜に乗って攻めて来たッ!!」とあるが、もはやナチスなんてどうでも良いレベルになっている。まあ地下王国には恐竜さんがウジャウジャいるので、その点は間違ってないですが。

そして人類創世の頃にレプタリアンが、というのもスケールでっかくて悪くはないのだが、前作にあったカルチャーギャップをネタにしたバカバカしい笑い、政治批判やブラックジョーク、呆れるようなくだらなさというものが影を潜めてしまった。
コメディというよりもただの”トンデモSF”になってしまい、前作ほど愉しめなかったなあというのが率直な感想だ。

何やら3作目は中国がフィーチャーされるという話もあるし、今回のラストシーンからすると火星でひと悶着ありそうな感じだが。



Tracked from ふじき78の死屍累々映画.. at 2019-08-27 20:42
タイトル : 『アルキメデスの大戦』『ワンピース スタンピード』『アイ..
摘まんで5本まとめてレビュー。そこそこ良いの二つとアレアレアレ三つ。 ◆『アルキメデスの大戦』109シネマズ木場6 ▲画像は後から。 五つ星評価で【★★★★原作マンガに対する演出とか脚色が成功】 面白かった。 監督、そんな大人みたいな映画作れるようになったんすかと言う驚きがあった。何故だか割とそういうの作れないみたいに思ってた。もちろん、これは読んでないから分からないが(正確には今回の分...... more
Tracked from 或る日の出来事 at 2020-07-15 21:35
タイトル : 「アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲」
今回は、いまいちか。今井千佳。(違ーう)... more
by odin2099 | 2019-07-16 22:06 |  映画感想<ア行> | Trackback(2) | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


by Excalibur
カレンダー