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『火口のふたり』(2019)

『火口のふたり』(2019)_e0033570_21580108.jpgバツイチで無職の賢治は、従妹の直子の結婚式に呼ばれ故郷の秋田へ帰省した。そんな賢治の元を十日後に挙式を控えた直子が訪れ、新居への引越しの手伝いを頼む。
片付けていた荷物の中から一冊のアルバムを取り出す直子。そこには一糸纏わぬ二人の写真が収められていた。二人はかつて同棲生活を送っていたのだ。
直子は賢治に「今夜だけあの頃に戻ってみない?」と囁く。初めは拒絶していた賢治だったが、やがて導かれるままに彼女を抱くのだった。
だがかっての記憶を呼び覚まし、溺れたのは賢治の方だった。「一晩だけ」と拒む彼女を強引に求め、遂には婚約者が帰ってくるまでの五日間だけという約束で快楽の日々を送ることに。
そして”朝”が来た――。

綺麗さっぱり別れるのか、それとも泥沼の関係に陥ってしまうのか。
さて物語の舵はどちらに切られるのかと思っていると、まさかの超展開。結果的に二人にとっては一応のハッピーエンドと呼べる結末に。
しかし実際は、この後の二人に待っているのは平坦な道程ではないのだろう。

脚本・監督は荒井晴彦、原作は白石一文の小説。
そして出演は柄本佑と瀧内公美の二人(電話のむこうの賢治の父親役として、実父の柄本明が声で出演している)で、全編の半分近くがこの二人の濡れ場。
ギリギリのカメラワークの中で二人が全裸で熱演しており、時折画面が暑苦しくさえ感じることがあるが、見終った後は不思議と爽快感が残る。それは二人がギラギラした熱情を前面に押し出すタイプではなく、どこか醒めた、クールな視点をも併せ持った俳優だからだろう。



by odin2099 | 2019-08-29 06:20 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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