2012年、2014年、2017年に続き、これが4回目の上演となる『里見八犬伝』。
初演は見逃しているが、再演からは毎回なんとかチケットを取っており(1階席のほぼ最後方、しかも壁際…)、今回はなかのZERO大ホールへ。
これが通算3回目の観賞と相成った。
今回の配役は、犬塚信乃/佐野勇斗、犬川荘助/松田凌、犬田小文吾/岐洲匠、犬江親兵衛/神尾楓珠、犬坂毛野/塩野瑛久、犬村大角/上田堪大、犬飼現八/結木滉星、犬山道節/財木琢磨、浜路/宮﨑香蓮、左母二郎/町井祥真、金碗大輔 後に ゝ大法師/山口馬木也、玉梓・伏姫/白羽ゆり、里見義実/俊藤光利、房八/渡邉絃、ぬい/日髙麻鈴、悪四郎/横山一敏。
初演から皆勤なのは悪四郎の横山一敏のみで、次いで俊藤光利が3度目の里見義実、ゝ大法師が初演以来の山口馬木也の復帰だが、他は総入れ替えのフレッシュなメンバーで、もしかすると歴代で一番若い八犬士たちかも知れない。
そして<仮面ライダー>や<スーパー戦隊>でお馴染みの顔触れが揃っているのもお約束。
若く動けるキャストたちなので、序盤から殺陣はなかなかの迫力。
だが同時に経験の浅い役者が多いだけに全力発声演技が目立ち、台詞が聞き取りにくい場面もしばしば。
ただこれは今回に限った話ではなく、また同様の若手俳優たちをキャスティングした『真田十勇士』もそうだったので、この手の作品の宿命でもある。
その分、若さ溢れる全力プレーを大いに愉しむこととする。
音楽は天野正道。
序盤ではワーグナーの「ジークフリートの葬送」が流れ、中盤以降は『ジャイアント・ロボ THE ANIMATION』の流用祭りと化すのは従来通り。
確かに格好良いのだが、どうしても他の場面が浮かんでしまうのは致し方ない。
犬神様が登場すると「我らビッグ・ファイアのために!」と唱和したくなったり…。
ちなみに今回の公演は館山を皮切りに、東京、大阪、福岡、愛知と回り、最後には東京で凱旋公演というスケジュールが組まれていたが、残念ながら初日の館山公演が台風のため中止になってしまった。
<過去公演記事>