
初代・小林少年のひ孫である小林芳狼は、幼馴染の兄貴分ワタリや、明智小五郎のひ孫でアイドルとしても活躍している明智小夜らと共に平凡な高校生活を送っていた。
ところがある日、怪人二十面相が10年ぶりに現れた。そして芳狼に「約束の時は近い」と言い残すのだった。
はたして二十面相の目的は何か。そして何故今になって舞い戻ってきたのか。
やがて芳狼は徐々に10年前の記憶を取り戻す。二十面相に纏わる封印された過去を――。
江戸川乱歩の「少年探偵団」シリーズを現代的にリニューアル。
再び出現した怪人二十面相に、明智小五郎や小林少年のひ孫たちが挑む!
――と書きたいとこだが、二十面相の目的はひたすら小林少年。
実は当代の彼は、何故か二十面相とシンクロする能力を持っており、二十面相の考えが手に取るようにわかる。そこで二十面相は何とかして彼=芳狼クンを自分の側に取り込もうとするワケだ。
それを恐れた先代の小林少年(つまりお父さん)は10年前、二十面相に夢中になっていた芳狼クンの身の回りにあった二十面相に関するものを全て処分し、それを見た芳狼クンも自らの記憶を封じ込めていただのだけど、再び二十面相と接触したことでその能力も覚醒しはじめてしまう。
さて、この対決や如何に、というのがこの映画のストーリー。
出演は高杉真宙、佐野岳、堀田真由、長村航希、板垣瑞生、前田旺志郎、神谷浩史、佐藤二朗、丸山智己。
脚本:赤尾でこ/芦塚慎太郎、監督:芦塚慎太郎。
高杉真宙と佐野岳は「仮面ライダー鎧武」以来の共演。
クライマックスは二十面相配下の戦闘員との対決シーンもあるので、思わず二人で変身しろー!と心の中で叫んでしまった。
それもそのはず、この映画の撮影が行われていたのは2年半近くも前のことなのだ。
ようやく公開されたことはメデタシメデタシなんだけど、映画の出来の方はそう手放しで喜んでばかりもいられない。あわやお蔵入りか?とヤキモキさせた一因は、そこにあったのかもしれないからだ。
お話は完全な序章、テレビドラマの第1話のような終わり方(なんせ副題が「Beginning」だし)だけど、続編は望み薄。