昭和期ガメラシリーズの8作目。
といっても完全な新作映画というわけではなく、ガメラと怪獣との激闘シーンは全て過去作からの抜き取り。
それに新撮のドラマシーンにはめ込んだ、限りなく新作に近い総集編映画、ということになります。
が、これが意外に良く出来ていて、特に旧作のガメラを知らない人には楽しめたんじゃないかなあと思います。
時折なんか無性に見たくなるんだなあ。
ギャオス、ジグラ、バイラス、ジャイガー、ギロン、バルゴンとシリーズの怪獣たちは総登場しますし(え、宇宙ギャオス?なんですか、それ)、”地球を侵略しようとする宇宙海賊(の手下の怪獣たち)”VS”地球を守る正義の宇宙人(によって生み出されたガメラ)”という図式を前面に出しているので、ガメラと怪獣の対決に余計な理屈は不必要。
ガメラはスムーズに次から次へと現れる刺客(怪獣)たちと戦い、これをやっつけていきます。
ドラマ部分も、カメ大好き少年とペットショップのお姉さん(実は正義の宇宙人)との交流、宇宙海賊の手下の悪いお姉さんとの対決、からの友情の芽生え(?)といった流れもわかりやすく、感情移入もしやすいんじゃないでしょうかね。
ガメラや怪獣たちのシーンが再利用だということも、あまり気になりません。
初めて映画館で見たガメラ映画なので思い入れが強いせいもありますが、子供だましにならないギリギリのラインで踏みとどまった子供向け怪獣映画の佳作、といっても良いような…。
正義の宇宙人を演じているのはマッハ文朱と小島八重子と小松蓉子の3人。
マッハ文朱は改めて見ると綺麗だし、やさしい頼れるお姉さん感が子供向け作品にはピッタリ。
アクションは勿論のこと、お芝居も卒なくこなしています。
あとの二人も可愛いんですが、小島八重子というのは…えー、「夜霧のハウスマヌカン」を歌った やや なんですか?!
知らなかった~!
あの曲がヒットする6~7年前の出演作ってことになりますねえ。
劇中には『宇宙戦艦ヤマト』(『さらば宇宙戦艦ヤマト』か『宇宙戦艦ヤマト2』の映像だと思いますが)と『銀河鉄道999』(こちらは劇場版)のフッテージが流用されガメラと共演を果たしてますが、『999』に至っては劇場公開から半年強、このタイミングでよく使用許可が下りたものです。
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