まだまだ最近の作品という気がしていたけど、もう9年も前になるんだなあ。

原作になっている
クレシッダ・コーウェルの小説も読んでみたものの、あまりに別モノで続きを読む気にはならなくなっちゃったし、続編はゴールデングローブ賞の受賞作品ながら日本公開は見送られ(Blu-ray&DVDのセル及びレンタルのみ)、テレビシリーズは来たもののカートゥーン・ネットワークやNetflixでのリリースと気軽に見られる環境じゃあなし、と次第に距離を置くようになっちゃった。
しかしまた新作が作られ、今度は劇場公開されるってんでチェックチェック!
お話は…細かいところは忘れちゃったけど、いや違うな、大筋を覚えてなくて細かいシーンを意外に覚えてたけど、かえって新鮮で純粋に愉しめた。
バイキングたちのキャラクターデザインはイマイチ好みじゃないけれど、見ているうちに段々と愛着が湧いてくる。それにトゥースも健気で可愛い。
また物語上の悪者が出てこない(敵対するドラゴンのラスボスはいるけれど)ので、イライラもなし。ヒックとトゥースにとって障害になりそうなキャラはいるものの、結局みんな”好い奴”だった、となる。
ジョン・パウエルの音楽も良いし、『魔女の宅急便』や『紅の豚』の影響を受けたという飛行シーンもゴキゲン。
ただ、ラストがねえ……。
トゥースは尻尾の先にある翼の片方を失っていて、ヒックが人口の翼を取り付けてあげたことで自在に大空を翔ぶことが出来るようになるのだが、ラストではヒックが右足を失い義足を付けるという展開が。
結果的に主人公が障害を負ったもの同士のコンビということになるのだけれど、この展開、必要だったの?
その前にメインキャラの中に、ヒックの師匠であり、ヒックの父である族長の友人でもある鍛冶屋で、片手片足が義手義足という人物が出てくるのが伏線なのかもしれないけど、なんだか最後の最後にイヤ~な気分にさせられてしまった。普通にハッピーエンドじゃなんでいけなかったんだろうか。
ちなみにヒックとトゥースのこの境遇、原作にはない要素なんだけどな。
あと、ヒックの相棒となるドラゴンの名前は”トゥース(歯)”ではなく”トゥースレス(歯なし)”が正しい。
まあ作者のコーウェルが、これらの改変について否定的なコメントを出していないのがせめてもの救いかな。
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