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『ターミネーター:ニュー・フェイト』(2019)

ジェームズ・キャメロンが製作に復帰した『T2』の正統派続編で、アーノルド・シュワルツェネッガーに加えリンダ・ハミルトンも参戦!

これまでの作品だと、『T2』で”審判の日”を回避したはずが実は先送りにしたに過ぎず、結局は”審判の日”は起ってしまうということでシリーズを続行してきたけれど、今度の作品は”審判の日”を回避したことで生まれた新しい(別の)時間軸の世界から刺客がやってくるというストーリー。
ということで『T3』も『T4』も『T5』もなかったことにされ、新しい『T3』という立ち位置に。

『ターミネーター:ニュー・フェイト』(2019)_e0033570_19515249.jpgジョン・コナーは『T2』直後の世界であっけなく瞬殺され(出演者にエドワード・ファーロングの名前があるのはそういうことね)、失意のサラ・コナーはターミネーター・ハンターと化している。
そこへ新たなターミネーターのターゲットになった女性ダニーと、彼女を守るために使わされた女性兵士グレース、新型ターミネーターのREV-9が現れることで、サラは再び物語の中心人物へと返り咲く。

ジョン・コナー不在でスカイネットもない世界というのは新たな展開といえば展開だし、でもこれまでのシリーズの焼き直しだと言われればそうだよねと答えざるを得ない微妙なところ。
毎回毎回未来世界から使者が訪れ、果たして歴史を変えることが出来るのかどうか、を繰り返してるのが『T1』以来のパターンなので、多少捻ろうとも行く先はイエスかノーのどちらかしかない。

いや、未来が変わらないのではそこでお話が終わってしまうのだからノーという選択肢はなく、未来に対して何らかの影響を与えて終わるものの、新作が出来る度にその結末を否定するところから始まるのだから、よほど工夫を凝らさないといい加減飽きがくる。
事実『T4』以降は毎回”新たな三部作”の幕開けを謳いながらそれに失敗し、クリエイターを入れ替えての再立ち上げばかりなのがそれを如実に物語っている。

今回はシリーズ活性化の切り札としてキャメロンを持ってきたが、どうやらそれも失敗のようで現段階では大赤字は必至とのこと。
しかもどうやら肝心のキャメロンと監督のティム・ミラーの間も良好とは言えなかったらしいという話も漏れ伝わってきているし、どうせなら監督込みでキャメロンに丸投げした方が良かったのかもしれない。
そして”新三部作”の立ち上げどころか、本作をもってシリーズは打ち止めとの噂も。

それにしても最近のアクション物は、老境に入ったスターに無茶をさせる傾向にあるなあ。
当人たちが元気でやる気になってるのは良いことだが、言い換えれば次世代、次々世代のスターが育ってない証拠でもあるし、シリーズ物の場合は旧作の人気キャラクターに頼らなければ魅力的な新たなキャラクターを描けないということで、これはこれで由々しきことだ。




Tracked from 或る日の出来事 at 2019-11-19 07:58
タイトル : 「ターミネーター:ニュー・フェイト」
終わってみると、予定調和、みたいな?... more
Tracked from 映画に夢中 at 2019-11-20 16:43
タイトル : ターミネーター ニュー・フェイト
ジェームズ・キャメロンが生み出したSFアクション「ターミネーター」のシリーズ通算6作目で、キャメロンが直接手がけ、名作として人気の高い「ターミネーター2」の正当な続編として描かれる。キャメロンがプロデューサーとなり、「ターミネーター2」以来にシリーズの製作へ復帰。「デッドプール」を大ヒットさせたティム・ミラー監督が新たにメガホンをとった。リンダ・ハミルトン演じるサラ・コナーも28年ぶりにカムバックし、シリーズの顔であるT-800を演じるアーノルド・シュワルツェネッガーも出演。グレース役に「ブレードラ...... more
Tracked from ノラネコの呑んで観るシネマ at 2019-11-21 22:54
タイトル : ターミネーター:ニュー・フェイト・・・・・評価額1650円
運命は変えられるか? 前作の「ターミネーター:新起動/ジェニシス」の興行的・批評的失敗を受けて、当初予定されていた三部作がキャンセルされ、シリーズ生みの親であるジェームズ・キャメロンが、プロデューサーとして復帰した再リブート作。 キャメロンが参加していない「ターミネーター3」以降のシリーズは無かったことにされて、1991年の「ターミネーター2」から直接続く続編だ。 サラ・コナーはスカイネッ...... more
by odin2099 | 2019-11-15 19:56 |  映画感想<タ行> | Trackback(3) | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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