五月みどりのロマンポルノ初主演作で、ロサンゼルスでロケーションされたという、にっかつ創立70周年記念の力作。
彼女が演じるのはレストランの経営者。
夫が雪山で遭難と聞いて動揺し、駆けつけた義父と関係を持ってしまう。
義父に気に入られ高級クラブの経営を任せられるが、今度は行方不明となった昔の婚約者と再会。
心は大きく揺れる。
白人女性と浮気をしていた夫は自動車事故で死亡。
経営していた農園が破綻し、義父は破産寸前。
そしてかつての婚約者は彼女から金を騙し取ろうと接近してくる…というお話。
出演は他に風祭ゆき、小松方正、中丸信、西田健、ケリー・フライ、キップ・ジョンソンら。
脚本:佐治乾、監督は西村昭五郎、ニュー・センチュリー・プロデューサーズとの共同製作作品。
序盤から終盤まで五月みどりは脱ぎまくりで、相手を替えての熱演を披露。
彼女のファンならばそれだけで満足かもしれないが、ここでの彼女は終始受け身の存在。
撮影当時の彼女は40代半ばだろうが、このストーリーならば20代かせめて30代前半ぐらいの”若妻”でないと無理があるので、彼女ではミスキャストだろう。
年下を甘えさせる、あるいは手玉に取るのならばわかるのだが。
また艶笑劇と呼ぶには些か暗く苦い展開なのも、彼女のキャラクターを殺してしまっているように感じるのだが、どうだろうか。
なおタイトルの意味は不明。
そしてロスでのロケーションが画面上にあまり反映していない気もする。