
「ドリトル先生」シリーズといえば、小学生の頃の愛読書。
映画も来るし、そういえば新訳版も出てたっけなあ、何冊か買ってなかったっけ?と積読の山から発掘した。
その前に本家サイトの「栞をはさんで・・・」より転載。
元々はTVアニメ版が好きだったことがキッカケだけど、祖父がこの作品を翻訳した井伏鱒二の研究をしていた縁で原作にも挑戦。
「沼のほとりのパドルビー」というイギリスの小さな田舎町に住むジョン・ドリトル先生は、人間相手の医者ではあるが、実は動物語をマスターしており動物も見てあげている。
そんなドリトル先生、今回はサルたちを疫病から救うために、オウムのポリネシア、犬のジップ、フクロのトートー、あひるのダブダブ、サルのチーチー、ブタのガブガブなどのメンバーを引き連れてのアフリカ行き。
海賊が出て来たり、黒人の王国が舞台になったりの展開。
何といっても動物と話の出来るドリトル先生が魅力的。
アニメ版とはかなりイメージが違うけれども、憧れたものだ。
そうそう、アニメ版のドリトル先生はスリムでハンサムな青年なんだよね。
原作のドリトル先生は肥満体型。
そして久方ぶりに読み直してみたけれど、お話全然覚えてなかった…。
いや、全然ということはないけれど、断片的にしか覚えてなかった。
そうか、こんなお話だったっけ。

岩波版では
「ドリトル先生アフリカゆき」という題名だったけれど、この角川つばさ文庫の新訳版は「ドリトル先生アフリカへ行く」と変更。
そして今回は完訳版でもあるらしく、従来は割愛されていた場面も復元され、また日本では馴染みが薄いからと改変されてきたイギリスの風俗、習慣、食べ物なども原文に即したものに改められているのだそう。
その割に貧乏なドリトル先生の年収が600円だとか、珍獣の名前が「オシツオサレツ」から「ボクコチキミアチ」に改名されていたりとか、そういうセンスにはちょっと違和感覚えたり。
そうはいってもドリトル先生との久々の再会、十二分に愉しめた。