<MCU>の5作目。
前作
『マイティ・ソー』のラストで登場した、シールドの施設に保管されていた謎のアイテム”コズミック・キューブ”、その謂れがこの作品で明らかになる。

”コズミック・キューブ(四次元キューブ)”が元々はオーディンの所有物だったのが何らかの理由で地球へ渡り(アスガルドの保管庫には模造品が収蔵されていた)、それを知ったレッドスカルが強奪。
そのパワーでもって世界を支配しようとする野望を、キャプテン・アメリカが打ち砕こうとするというのが本作のお話である。
最後は身を挺して世界を救い、キャプテン・アメリカ=スティーブ・ロジャーズは死んだものと思われた。
ラストでは海底に沈んでいたキューブを、スティーブを捜索中のハワード・スタークが発見し、回収。
これが巡り巡って『マイティ・ソー』のラストシーンでの登場へと繋がってゆく(実際はシールドがずっと保管していた訳ではなく、まだ紆余曲折があったことが後の作品で明らかになるのだが)。
そして死んだと思われたスティーブは氷漬けの状態で発見され、約70年の眠りから見事に復活し、それが次回作『アベンジャーズ』の導入部ともなるのだが、後の作品でスティーブの恋人ペギーが存命で彼と再会するシーンがあることを考えると、もう何年か早く映画化が実現していれば、とも思う。
というのもこの後の『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』でペギーが亡くなったのが98歳らしいのだが、享年が80歳代くらいの方がリアリティがあったと考えるからだ。

エンドロール後に『アベンジャーズ』の予告編がセットされるくらい、この作品は『アベンジャーズ』との接点が多く、実質的に『アベンジャーズ0.6』くらいに考えた方が良さそうなのだが、この後の『キャプテン・アメリカ』シリーズは何れも『アベンジャーズ』シリーズと密接な関係を持つ。
『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』はシールド崩壊を描く点で『アベンジャーズ』と『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン(アベンジャーズ2)』の橋渡しとなるし、『シビル・ウォー』はハルクとソー以外のアベンジャーズのメンバーが勢揃いで、『アベンジャーズ2.8』ぐらいの位置付けだ。
これは彼がアイアンマンやソーのような強烈な個性、能力を持っていないこともあるが、それだけでなく彼が紛れもない”キャップ”、チームリーダーだということの証明でもある。
本作ではバッキーやハウリング・コマンドーズを率い、『ウィンター・ソルジャー』ではブラック・ウィドウとファルコンと組み、『シビル・ウォー』ではバッキー、ファルコン、ホークアイ、アントマン、スカーレット・ウィッチらを従える。
これは『アベンジャーズ』シリーズでも同様で、彼は強いリーダーシップを発揮して他の誰かと関わってこそのキャラなのだ。
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