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『007/ムーンレイカー』

イオンプロ製作の<ジェームズ・ボンド>シリーズの11作目。
当初は「ユア・アイズ・オンリー」を予定していたものの、折からのSFブームに乗っかる形で変更に。

スペースシャトルのジャックに始まり、シャトルを使って優性人類のみを選別し、宇宙ステーションに退避させた後に残された人類を抹殺しようとする”ノアの方舟”計画の発動と、大掛りな悪役を相手にボンドが奮闘する。

『007/ムーンレイカー』_e0033570_18121333.jpg宇宙空間で銃をピコピコ撃ったり、カプセルをシャトルで撃ち落とそうとしたり、なるほど、こういうことがやりたかったのね、と思うけれど、これを当時ブームだったSF映画の範疇に入れて良いものか。
スペースシャトルや宇宙ステーション出すだけでは、スケールが小さい小さい。「スター・ウォーズ」や「未知との遭遇」、「ブラックホール」「スター・トレック」らとは比べるべくもないが、まあスパイアクション物としてはこれが限界か。
むしろ007らしいのは、アバンタイトルで出てくるパラシュートなしでの降下シーンだろう。
なにせCGのない時代、アップショットで俳優の顔が映る以外のカットは全てSFXなしの実写映像だそうだから。

今回のボンドガールはロイス・チャイルズ
「ナイル殺人事件」繋がりにこだわるわけではないけれど、それに続けての大作出演ということになる。
NASAから派遣された科学者で、実はCIAエージェントという役柄だが、彼女もあまり動けそうもない。

そして前作で人気悪役となったジョーズが再登場。しかし本作では誰も殺さず、お笑い担当に。
そして最後は雇い主を裏切ってボンドに味方することになる。
これを儲け役ととらえるか、それとも根性なしと見るか、意見はわかれそうだ。

<過去記事>


by odin2099 | 2020-02-17 18:18 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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