2011年3月11日、東日本大震災によって大打撃を受けた福島第一原発。
そこで最後まで現場に留まって対応にあたった50人の作業員たち――「フクシマフィフティ」を、門田隆将の『死の淵を見た男/吉田昌郎と福島第一原発』というノンフィクションを元に描いたドラマ。
久々に当たった試写会で一足早く観賞。

事実に基づいている、と最初に注釈が出ますが、はたしてどこまで事実なのでしょうか。
高圧的な態度で現場に介入し、混乱に拍車をかけるだけの総理大臣。
官邸の顔色を窺いながら、現場に丸投げで保身に走る本店の幹部たち。
そして悲壮な決意、決死の覚悟で何とか現場を収拾させようと悪戦苦闘する「フクシマフィフティ」。
これが話半分だとしても、この事故は人災だったのだなと強く感じさせられました。
また地震発生から3日経ち4日経ちした頃には、もう「大変だったんだな」と過去形で受け止めていたのですが、この映画を見るとその頃は正に「東日本壊滅」という最悪のシナリオへ向けて突き進んでいる最中だったということがわかり、改めて恐怖心を覚えました。
震災時のイチエフを扱った映画としては既に
『太陽の蓋』という作品が作られていますが、あちらはジャーナリストを主人公に報道のあり様を問うているのに対し、こちらは現場の作業員たちに密着しているという明確な違いがあるので、見比べてみると一層強く考えさせられることと思います。
その一方で原発を襲う巨大な津波、爆発で吹き飛ぶ建屋などなどの描写には、不謹慎乍らもワクワクさせられました。
事実に即しているとはいえあまりにも現実離れした映像を見ると、無意識にフィクションだと脳内変換してしまい、普通にディザスター映画を見るのと変わらない感覚に陥るようです。
2時間の上映中、常にハラハラドキドキの緊迫感に包まれた観賞体験でした。