<MCU>の6本目でフェーズ1のトリ。
幾つものパーツが集まって、遂にアベンジャーズ結成!

これまでの作品とは異なり、冒頭から緊急事態に陥って未曽有の危機が訪れようとしていることを明示し、続けてこれに対抗しうるヒーローたちを個々に紹介。
そしてようやくアベンジャーズが招集され事態に対処することになるのだが、最強のヒーローチームとは名ばかりでその実態は我の強い連中ばかりの烏合の衆で、その間隙を縫うように敵方の大打撃を被ってしまい一同は離散を余儀なくされる。
だが一敗地に塗れたヒーローたちは再び立ち上がり、今度は抜群のコンビネーションを見せて見事に勝利を収める、という物語を何の照れもなく正攻法で描き切ったアメコミ映画史に残る偉大な金字塔だ。
これまでの単独作品群で主役を張ったアイアンマン、ハルク、ソー、そしてキャプテン・アメリカの4大ヒーローが揃っているだけで感激ものだが、この何年もの後にもっと大きな興奮と感動を味わうことになるとは、この時点ではそうなればいいなと夢みてはいたものの、実現するかどうかは半信半疑だったのだが、<MCU>は見事にやってのけたのである。
このあと<MCU>はフェーズ2へ移行。
更なる仕掛けを用意してくるのだが、一方で今回の”お祭り”を最後に<MCU>を卒業してしまった観客も少なくないのかもしれない。
個々の作品の関連性がより強まり、<MCU>は最初から全部見てないと面白くない、一見さんお断り、と敷居の高いイメージを持たれるようになってしまったからだ。

【ひとりごと】
今回からブルース・バナー役がマーク・ラファロに交代になっているが、この作品を見る限りではまだエドワード・ノートンが演じてもさほど違和感はなさそうだ。
ただ次の『アイアンマン3』や『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』でのバナーは、もう既にラファロのものでノートンには演じきれないキャラクターに変貌している。
【ひとこと】
ラファロ版のハルク、ノートン版のハルクより一回り小さくないか?
また顔つきも精悍でイケメンなノートン版に比べるとやや柔和な印象を受ける。
<過去記事>