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『マン・オブ・スティール』

<MCU>だけでなく<DCFU>にも新作が来ます。
そこでこちらもお浚いを始めます。
もっとも<MCU>に比べると個々の作品の関連性は薄いし、そもそもまだ<DCFU>という括りが有効なのかどうかもわからないのですが…。
『マン・オブ・スティール』_e0033570_21254241.png
ともあれ、DCコミックといえばスーパーマンです。
スーパーマンといえば1978年に製作されたクリストファー・リーヴ版が有名ですが、この作品はそれ以来の新規映画化ということになります。
ブランドン・ラウスが主演した作品もありましたが、あれはリーヴ版の続きというか部分的なリブート、リメイクで、一応お話は繋がってるということになってましたからね。

『マン・オブ・スティール』_e0033570_21194016.jpg主役にヘンリー・カビルを迎えたこのリブート版は心機一転。
この前に作られたバットマンのリブート、通称<ダークナイト・トリロジー>を引き摺ったかのような、ドラマ重視のダークなトーンの作品になっていました。

『バットマン』のリブート作品ががその二つ名『ダークナイト』のタイトルで作られたように、本作もズバリ『スーパーマン』ではなく、やはり二つ名の『マン・オブ・スティール』を冠していることからもその影響が窺えます。

スーパーマンが光ならばバットマンは闇、影。
明朗快活なイメージがあるスーパーマンを、バットマン同様の重たいトーンで描くことがはたして相応しかったのかどうか、個人的には未だに疑問符が付きますが、やはり観客の受け止め方も様々だったようです。

そしてこの作品は『アイアンマン』に始まる<MCU>同様に、DCコミックのヒーローたちを次々と映画化していく企画の第一弾だったワケですが、『アイアンマン』ほどファンにすんなりと受け入れられなかったことが、今日まで続く<DCFU>の迷走の原因であることは間違いないでしょう。
途中で何度か軌道修正を図るものの、最初のボタンの掛け違いが後々まで尾を引いてしまっているのです。

ただ従来のスーパーマン像の延長線上の作品を作ったならば、新鮮味がない、古臭いと敬遠され(飽きられ)、今以上に注目されなかったかも知れないと考えると、リスクを取ってでもある程度の冒険は必要だったのだろうな、とも思えます。
難しいところですね。

【ひとりごと】
クリストファー・リーヴの『スーパーマン』に比べるとダークなこの作品。
本当に『ブライトバーン/恐怖の拡散者』とは紙一重だったのだなと改めて思います。

<過去記事>



by odin2099 | 2020-02-21 21:27 |  映画感想<マ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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