ストリップクラブで働き贅沢な暮らしに慣れてきたダンサーたち。
だがリーマン・ショックによる影響で景気は落ち込み、彼女たちの生活も苦しくなってきた。
やがて彼女たちは不景気知らずのウォール街の裕福な男たちを泥酔させ、彼らのクレジットカードから多額の金額を引き出す計画を立てる。
この計画はまんまと成功し、彼女たちは仲間を増やし更に大胆な手口を使うようになってゆくのだが、少しずつ何かが綻びはじめていた。
2013年に摘発された事件を元に、当事者や関係者に取材した記事に着想を得た犯罪映画。
出演はコンスタンス・ウー、ジェニファー・ロペス、ジュリア・スタイルズ、キキ・パーマー、リリ・ラインハート、マーセデス・ルール、カーディ・B、リゾ、メット・トーレイ、マデリーン・ブルーワー、トレイス・リセット、脚本・監督はローリーン・スカファリア。
パワフルでセクシーな映画、という評があったので、もっと陽性なコン・ゲームのように描いた映画かと思いきや、意外に重たい内容。
底辺から頂点へ上り詰め、また一度どん底を味わった後で再び我が世の春を謳歌してみたものの、やがてそれらは砂上の楼閣に過ぎなかったということを思い知らされる。
彼女たちを一種の”英雄”として描くことも出来たはずだが、そうしなかったのは製作側の「良心」か「照れ」か「体裁」か。
ただ彼女たちの行為に対し、素直に快哉を叫ぶ気にはなれないだろうことを考え合わせれば、絶妙な落としどころと言えなくもない。