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『死の淵を見た男/吉田昌郎と福島第一原発』 門田隆将

映画「Fukushima50」の原作にもなっているノンフィクションをようやく読み終わりました。

首相をはじめとする政府関係者や、東電本店の人間がかなりカリカチュアされており、ドラマ上の”悪役”に仕立て上げられていることや、当時の吉田所長以外の”現場”の人間が、何人かをモデルにした架空の人物に置き換えられた以外は、かなりこのノンフィクションを忠実に”絵”に置き換えていると感じました。

『死の淵を見た男/吉田昌郎と福島第一原発』 門田隆将_e0033570_21343793.jpgこちらは当事者に取材した”生の声”を伝えているのに対し、映画の方はドラマ部分を盛り上げる関係上、登場人物たちも激しい言葉の応酬を行い、生の感情をぶつける場面が多々出てくるため、映画と本とではトーンの違いというか温度差が気にはなるものの、大多数の専門家ではない見ている人にわかりやすく、かつエンターテインメント=娯楽作品として昇華されているのではないかと思います。

最後に著者の言葉として、「この事故を防ぐことの出来るチャンスは二度あった」として2001年9月11日の同時多発テロと2004年12月26日のスマトラ島沖地震を上げている。
この時に日本は何も学ばなかった、もしこの時の教訓を生かしていたら…というのであるが、ふと今の日本は東日本大震災からは一体何を学んだのだろうかと気になった。
もし再び同地に同規模の地震が起きた時、私たちは胸を張って「この地は安全だ」と確信出来るのだろうか、と。

現在の新型コロナ・ウィルス騒動が、何となくあの震災に重なって見えてしまうのは自分だけだろうか。


by odin2099 | 2020-03-12 21:35 | | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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