『ゴジラの逆襲』(1955)
2006年 03月 02日
この作品から円谷英二は「特技監督」として一枚看板を背負うことになりますが、その他のスタッフは監督(本多猪四郎から小田基義へ交代)も音楽担当者(伊福部昭から佐藤勝へバトンタッチ)も前作とは異なる顔触れで、キャストにしても志村喬だけが前作と同じ山根博士役で出ていますが、殆ど顔見世程度の出番しかありませんので作品のイメージは大きく異なります。
物語も、ゴジラを中心にしてそれに対する人間側のリアクションを見せることで進んでいた前作に対して、この続編では先ず人間側のドラマありきで、その中にゴジラが入り込んでくるという感じになっています。その人間側のドラマにしたところで、小泉博と若山セツ子の主役コンビがこれといって面白みのない人物になっている反面、飄々とした持ち味の千秋実が副主人公格を好演していて主役を食う活躍ぶりを見せてくれていますので、何となく落ち着かない印象が残ります。本来はメインとなるはずであろうゴジラ(前作でゴジラは死んでしまったため、これは同種の別個体という設定)と新怪獣アンギラスとの格闘も、霞んで見えてしまうほどです。現場のスタッフ、キャストは頑張ったのだと思いますが、肝心のホン作りの部分でもっと時間をかけて練るべきだったんでしょうね。この後ゴジラは即座にシリーズ化はされずに、7年間の眠りに就くことになりました。





