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『ガガーリン/世界を変えた108分』

一度映画館で見ているが、今度はDVDの吹替版で。

『ガガーリン/世界を変えた108分』_e0033570_15554192.jpg字幕で見ている限り、なんか冷たくてイヤな感じに思えたガガーリンだったが、吹替で見るとごくごく普通の青年に思えてきたから不思議なもの。ただガガーリンという人物像は相変わらずあまり見えてこない。
上昇志向は強かったのだろうが、仲間との輪を乱して我を通すことはなかったようだし、映画の中では中心に据えられているものの率先してリーダーシップを取るタイプにも見えない。

そして彼が初の宇宙飛行士に選ばれた経緯も、成績優秀だったからとか、党のお偉いさんに気に入られたからとか、飛行士仲間から一目置かれていたからとは説明されるものの、映画の中できちんと見えてこない。

宇宙飛行士の夢を持ちながらも激しい自己主張をしない男が、なんとなく御しやすいという理由で選ばれ栄光を掴む、という場面で終わってしまうので薄っぺらい作品に思えてしまうのが残念だ。
最後に彼のその後の運命が簡潔にテロップで表現されるが、むしろドラマとして描くべきは宇宙飛行後の後半生だったのかもしれない。

【ひとこと】
あと5分ほど切り詰めれば、この映画の上映時間も108分になったのだが。

<過去記事>



by odin2099 | 2020-05-05 16:02 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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