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『ドクター・スリープ』(2019)

『ドクター・スリープ』(2019)_e0033570_18362731.jpgあの惨劇を生き延びたダニーは、人との関わりを避けるようにして暮らしていた。そんな時、子供たちを狙った不可解な殺人事件が頻繁に起こる。
それは超能力を持った子供たちを殺し、その生気(スチーム)を吸い込むことで不老不死の肉体を得ている超能力者集団トゥルー・ノットの仕業であった。
優れた能力の持ち主である少女アブラはその現場を目視してしまい、トゥルー・ノットに付け狙われることになるが、その能力は同時にダニーとの接触も果たす。
彼女に救いを求められたダニーは一度は拒否するものの、自分の運命と向き合うためトゥルー・ノットとの対決を決意する。
そして決着を付ける場として、今は廃墟と化したあのオーバールック・ホテルを選ぶのだった。

「シャイニング」の続編となるスティーブン・キングの同名小説の映画化で、同時にスタンリー・キューブリックが監督した映画版「シャイニング」の続編でもある。
主演はユアン・マグレガー、監督はマイク・フラナガン。
他にレベッカ・ファーガソンや、カイリー・カラン、クリフ・カーティス、カール・ランブリー、ザーン・マクラーノン、エミリー・アリン・リンド、ブルース・グリーンウッド、ヘンリー・トーマスらが出演。

前作同様のシーンが何度も登場し、前作の主人公ジャックをはじめ、ダニーと同じく超能力(シャイニング)の持ち主であるハロランや、浴槽の老婆、双子の少女といったキャラクターも再登場。
ベルリオーズの「幻想交響曲」も流れ、オマージュもたっぷりで、前作の”謎”に対する”解答編”ともいうべき位置づけなのは、同じキューブリックが監督した「2001年宇宙の旅」に対する「2010年」のようなものかもしれない。
あちらもアーサー・C・クラークの小説の映画化でありながら、キューブリック監督の映画版の続編でもあるという折衷型の作品だったからだ。

全てを煙に巻いた「シャイニング」に比べると、本作は超能力大戦を中心に据えているのでお話は分かりやすくなっているが、結局は超能力(シャイニング)も、オーバールック・ホテルの”正体(?)”も不明のまま。2時間半を超える上映時間も冗長で、二部作として見ても釈然としないまま終わってしまった。
どちらも自分には合わなかったようだ。

【ひとりごと】
前作所縁のキャラクターが色々出てくるのだが、当然のようにキャストは総入れ替えなのでなかなか同一人物だと判別しにくい。


Tracked from 或る日の出来事 at 2020-05-26 21:45
タイトル : 「ドクター・スリープ」
おもしろかったー!... more
Tracked from ふじき78の死屍累々映画.. at 2020-05-26 22:44
タイトル : 『ブライトバーン/恐怖の拡散者(ネタバレ)』東宝新宿12..
同日鑑賞3本をまとめてレビュー。 ◆『ブライトバーン/恐怖の拡散者』新宿トーホーシネマズ12 ▲こわいこわい。 五つ星評価で【★★★つまらなくはないが、え、そこで終わらせちゃう】 ※ 感想の中にネタバレ内容を含みます。 見る前は「ストレスが貯まったブライト艦長がバーンってなる映画だな」とか言ってたけど、勿論違う。 「スーパーマンって実は気持ち悪くね?」ってテーマの映画だが、少年ブラ...... more
Tracked from いやいやえん at 2020-05-27 09:21
タイトル : ドクター・スリープ
【概略】 かつての惨劇を生き延びて孤独な大人になったダニーは、特別な力を持つ謎の少女・アブラと共に呪われたホテルにたどり着く。 ホラー .5★★★☆☆ 「シャイニング」の40年後を描いたスリラー。 ユアン・マクレガー主演。どうしても、あのダニー少年がユアンになる気がしない。…でも、まって!?脚本家のところにマイク・フラナガンの名前が!「オキュラス/怨霊鏡」とか「ウィジャ ビギニング~呪い襲...... more
Tracked from シネマをぶった斬りっ!! at 2020-06-13 21:37
タイトル : ドクター・スリープ
【監督】マイク・フラナガン 【出演】ユアン・マクレガー/レベッカ・ファーガソン/カイリー・カラン/カール・ランブリー/ザーン・マクラーノン 【公開日】2019年11月29日 【製作】アメリカ 【ストーリー】 40年前の惨劇を生き延びたダニーは、心に傷を抱えた孤独な大人になっていた。父親に殺されかけたトラウマ、終わらない幼い日の悪夢。そんな彼のまわりで起きる児童連続失踪事件。ある日、ダニーの...... more
Commented by ふじき78 at 2020-05-26 22:49 x
もう前作をバリバリに忘れてたので、単に「エスパー対バンパイヤ対降霊術師と亡霊軍団」というB級映画として見て楽しみました。ユアン・マクレガーが出てると内容がB級でもB級に見えないお得感があるね。
Commented by odin2099 at 2020-05-27 22:16
> ふじき78さん

A級のふりをしたB級映画ですね。
元々キング自身も、長い・分厚いけれどペーパーバックライター、という感じじゃなかったでしたっけ?
by odin2099 | 2020-05-17 19:28 |  映画感想<タ行> | Trackback(4) | Comments(2)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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