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『ドラキュラ』

昨日5月18日はやけにドラキュラに関する記事やらTweetやらが目立つなあと思っていたら、ブラム・ストーカーの小説「ドラキュラ」が発刊された日なんですな。1897年のこと。

ということとは特に関係なく、今日はブラム・ストーカーの名を冠した映画を久々に見ました。
原題”Bram Stoker's Dracula”、フランシス・コッポラが原典に忠実に映画化したという触れ込みの一篇です。
原作小説は読んだことがなくそのリライト版しか知りませんが、原典に忠実というのは宣伝文句でしょうかね。B級映画ではなく大人向けに格調高く作ろうとするにあたり、箔をつけたといったところかもしれません。

『ドラキュラ』_e0033570_21381416.jpg物語の舞台となっているのは、正に小説が発刊された1987年で、ドラキュラを悲劇の人物、ドラキュラとミナの関係を純愛として描いているのは新機軸かもしれません。
ジョナサンに存在感がなく、反対にヘルシング教授がドラキュラに負けず劣らずの変人、狂人として登場するので、作品のバランスが著しく悪いのはご愛敬?

それに大人向けを意識したのか、結構なお色気シーンが用意されています。
ミナ役のウィノナ・ライダーこそ脱ぎませんが、ミナの親友ルーシー役のサディ・フロストや、特にドラキュラの花嫁の一人を演じたモニカ・ベルッチが迫力のボディを披露してくれます。
これがかえって格調高さよりも、B級ムードを助長しているような気がしないでもないですが。

そしてラストシーン。
これは一応はハッピーエンド扱いなのかもしれませんが、なんとなく釈然としません。
2時間超の上映時間も長く感じられます。
という具合に、実は自分好みの作品じゃなかったりするのですが。

じゃあなんで見たのかというと、安売りしていたBlu-rayを買っちゃったから~。
で、今回はそのBlu-rayに収録されてる新録の吹替版で見たのですが、これがなかなか微妙なキャスト。
ゲイリー・オールドマンに大塚芳忠、ウィノナ・ライダーに弓場沙織、アンソニー・ホプキンスに池田勝、キアヌ・リーブスに平川大輔というメンバーです。
弓場沙織に平川大輔というカップルは、前にも書きましたけれど「パイレーツ・オブ・カリビアン」コンビですね。

前回見たとき(DVD収録)の旧キャストは津嘉山正種、日野由利加、坂口芳貞、平田広明とこれまたちょっと違和感ある組み合わせだったので、これは甲乙付け難いというよりも帯に短し襷に長し、といったところでしょうか。
こうなると磯部勉、松本梨香、池田勝、宮本充のテレビ放送版とも見比べてみたいものですが、これまた色々外してきてますねえ。

<過去記事>



Tracked from ふじき78の死屍累々映画.. at 2021-01-09 00:29
タイトル : 『ドラキュラ』ル・シネマ2
◆『ドラキュラ』ル・シネマ2 五つ星評価で【★★コッポラ何してんねん】 1992年、カラー、128分、初見、コッポラ。 名優ばっかり使ってるのに異常にみんな大根芝居に見える珍品。 これは「ドラキュラ」という不死の存在が、愛を再確認する「愛」のドラマ。「愛」のドラマだけど、『ゴッド・ファーザー』や『地獄の黙示録』でコッポラ三半規管とか壊れたのか、登場人物がひたすら大声で愛を叫びまくる。「愛よ...... more
Commented by ふじき78 at 2021-01-09 00:19 x
妻を死に追いやったから、神と袂を分った人が、いくらウィノナ・ライダーだからと言って、後半好き好きになってしまうのは、やはり面食らう、
Commented by odin2099 at 2021-01-10 08:54
> ふじき78さん
報われない愛に準じるなら格好良いけど、相思相愛では「ドラキュラ」の良さを損なってるような気が…。
by odin2099 | 2020-05-19 21:43 |  映画感想<タ行> | Trackback(1) | Comments(2)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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