『ランボー/最後の戦場』(2008)
2020年 05月 30日
タイ北部で隠棲生活を送っていたランボーに、NGOのグループが隣国ミャンマーへの道案内を依頼する。
一度は断ったランボーだったが、メンバーの一人であるサラの熱意に打たれ彼らを送り届けるのだが、後日彼らが冷酷なミャンマー軍に捕らわれてしまったことを知る。
彼らを救い出すために傭兵たちが雇われ、再び道案内としてミャンマーへと同行することになったランボーはメンバー入りを志願するが、リーダーに拒否される。
だがたちまちミャンマー軍の襲撃を受け、窮地に陥った傭兵たちを救ったのはランボーだった。

そしてその暴力シーンは、目を覆いたくなるほど凄惨で凄まじい。
首が吹っ飛び、手足が千切れ、土手っ腹には穴が空く。
これらの残酷描写はシリーズ随一だが、これは現実の戦場をリアルに描写した結果だというのが、シリーズ初監督となったスタローン自身の弁だ。
それにしても相手側がただの悪い奴=敵としか描かれておらず、その背景は無。
ランボーもヒーローではなく、もはやターミネーターもかくやという殺人マシーンだ。
80年代ならそれでも良かったかもしれないが、現代の作品としては如何なものか、とは思う。
爽快なアクションムービーとは明らかに一線を画している。
ちなみに今回のランボーは、スタローンの年齢を考慮したのか肉体美を披露するシーンもないし、格闘シーンだけでなく全体的にアクションは控えめ。
ただこれまでの作品にあった、裏切られて捕まって拷問を受けて…からの逆転劇というものが一切なく、戦場に飛び込んでからは危機に陥ることもないのでランボーの強さは際立っている。
【ひとりごと】
邦題には「最後の」という言葉が付いているが、5作目が昨年秋に公開。