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『黒部の太陽』(1968)

今日6月5日は黒部ダムが完成した日なんだそうで。

丁度良い機会なので、黒部ダム建設を題材にしたこの作品を鑑賞。
木本正次の小説を原作に、石原裕次郎三船敏郎が共同で製作・主演した196分もの堂々たる超大作で、オールスターキャストの出演陣をまとめた監督は熊井啓。

『黒部の太陽』(1968)_e0033570_23293430.jpg勝手にドキュメンタリータッチの作品なのかと思っていたのだが、裕次郎も三船もモデルはいるものの架空の人物。
裕次郎と三船の長女との色恋模様や、次女が病に倒れながら仕事を優先する三船の葛藤、それに昔ながらの職人気質の父親と裕次郎との確執といった人間ドラマの方が主眼だった。

ミニチュアは使わず、実景と実物大のセットを組み合わせた工事現場の再現(特撮と呼べるのは、せいぜいスクリーンプロセスか合成を使ったであろうカットのみか)は大迫力で、それだけでも十分に見応えはあるのだが、もう少しドラマ部分を控えてくれていたら、と思ってしまう。

また殆どの場面がトンネルを掘ってる絵なので、どうもダムの建築現場という感じがしない。
クライマックスもダムの完成ではなく、トンネルの貫通シーンだったので尚更である。
そしてラストに完成なったダムを裕次郎と三船が訪れる場面があるのだが、その全景を見ても「ああ、彼らはあそこで命がけの作業をしていたのだな」と実感できなかった。
不快な気分にさせられる人物が何人か出てくることもあり、自分にとっては期待外れな一本だ。

【ひとりごと】
宇野重吉の息子役が寺尾聰でビックリ。
また加藤武が後の「よし、わかった!」の原型とも思える仕草をするシーンがあり、思わずニヤリ。




by odin2099 | 2020-06-05 23:36 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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