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『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』

<MCU>の13作目でフェーズ3の1本目は、これまで培ってきたものを一旦ぶち壊すという意欲作、というか問題作。

「アイアンマン」を皮切りに多くのヒーローたちがデビューし、時には衝突もありながらも彼らは”アベンジャーズ”という一つのチームとしてまとまりを見せてきたが、それもこれまで。

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』_e0033570_19213557.jpg新メンバーが加わったものの、ソーとハルクが去った「エイジ・オブ・ウルトロン」の時点で既に綻び始めてはいたが、まだこの時点ではスティーブとトニーの対立は深刻なものとはならずにチームは存続した。
しかし今度はこの二人の対立は修復不可能に思えるほどで、遂に”アベンジャーズ”は崩壊した。

これが来るべきサノス侵攻を防げなかった最大の要因であり、また二人が和解し協力し合うことがサノス撃退の鍵となったことを考えれば、この<インフィニティ・サーガ>はスティーブ・ロジャースとトニー・スタークという二人の男が、出会い、反発しながらも協力し、やがて決裂、が最後には友情を取り戻す、という物語だったとも言えるだろう。

それに先立つ何本かの作品で、ヒーローたちの後ろ盾となる<シールド>という組織やニック・フューリーという後見人を排除し、死んだと思われたスティーブのかつての親友の謎、見え隠れするスティーブとトニーの考え方の相違を小出しにしておく用意周到さ、伏線の巧みな張り方。
一作一作は独立していながらも、大きな<マーベル・シネマティック・ユニバース>という枠組みの中で破綻させない舵取り役の有能さに脱帽せざるを得ない。
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』_e0033570_08393739.png
<過去記事>
https://odin2099.exblog.jp/24343761/
https://odin2099.exblog.jp/25227108/
https://odin2099.exblog.jp/25910242/
https://odin2099.exblog.jp/27101965/



by odin2099 | 2020-06-08 19:28 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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