『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』
2020年 06月 08日
「アイアンマン」を皮切りに多くのヒーローたちがデビューし、時には衝突もありながらも彼らは”アベンジャーズ”という一つのチームとしてまとまりを見せてきたが、それもこれまで。
これが来るべきサノス侵攻を防げなかった最大の要因であり、また二人が和解し協力し合うことがサノス撃退の鍵となったことを考えれば、この<インフィニティ・サーガ>はスティーブ・ロジャースとトニー・スタークという二人の男が、出会い、反発しながらも協力し、やがて決裂、が最後には友情を取り戻す、という物語だったとも言えるだろう。
それに先立つ何本かの作品で、ヒーローたちの後ろ盾となる<シールド>という組織やニック・フューリーという後見人を排除し、死んだと思われたスティーブのかつての親友の謎、見え隠れするスティーブとトニーの考え方の相違を小出しにしておく用意周到さ、伏線の巧みな張り方。
一作一作は独立していながらも、大きな<マーベル・シネマティック・ユニバース>という枠組みの中で破綻させない舵取り役の有能さに脱帽せざるを得ない。
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