『屋根裏の散歩者<アンリミテッド版>』(2016)
2020年 06月 13日
その結果、患者である女子大生・照子と肉体関係があり、しかも彼女は最近遠藤と同じ下宿へ越してきたことを突き止める。
『失恋殺人』、『D坂の殺人事件』に続く<江戸川乱歩エロティックシリーズ>の3作目。
大内照子役に木嶋のりこ(小原徳子)、黒木直子役に間宮夕貴(桝田幸希)を配したW主演で、脚本・監督は3作全てを手掛けている窪田将治。
明智小五郎役も前作、前々作同様に草野康太、浪越警部も前作からスライドの近藤芳正だが、文代はこれが3人目となる松本若菜、そして”屋根裏の散歩者”郷田三郎にはこれまた河合龍之介が前作より続投。
『屋根裏の散歩者』は実相寺昭雄監督の映画版を見ている程度だが、真犯人や犯罪の手口はおそらく原作を踏襲しているのだろうが、殺害される相手や動機はオリジナルの設定だろう。
そもそも物語自体が『D坂の殺人事件』の続編の意味合いが色濃く出ているので、自然と別物にならざるを得ない。
それにしても<江戸川乱歩エロティックシリーズ>だけあって、のっけから木嶋のりこと間宮夕貴がヘアヌードを見せる大熱演。
何度となくベッドシーンも登場(イメージショットでは3Pも!)し、彼女たちのお相手となる淵上泰史が羨ましい限りだが、しかし男性側も前貼りなしで撮影に臨んだそうなので、それはそれでキツイ現場だったと思われる。
最後に”締め”として出てくる明智探偵の台詞というか推理が、些か的外れでモヤモヤが残るものの前作よりは綺麗にまとまっている一篇。