『007/リビング・デイライツ』
2020年 07月 03日
長らく”女王陛下のスパイ”を務めたロジャー・ムーアに代わり、ティモシー・ダルトンが4代目を襲名。
ダンディで渋い”大人なボンド”で、パッと見はムーアより年上に感じるほど落ち着いた物腰だ。
甘いマスクで余裕綽々なムーア=ボンドも良いのだが、眼光鋭く危険な香りを漂わせるダルトン=ボンドも捨てがたい。
本作のボンドアクトレスはマリアム・ダボ。
マネーペニーを除くとボンドと絡む賑やかし的な女性もいないため(フェリックス・ライターの部下のCIAの女性エージェントがチラッと出てくるだけ)、彼女の存在感は際立っているし、グラマラスなボディでセクシーさを売りにしているのではない、清純派の知的な美女という役どころも異彩を放っている。
従妹のオリヴィア・ダボ共々気になる存在だ。
このシリーズ、今回はずっとBlu-ray搭載の新録吹替版で楽しんでいるのだが、ティモシー・ダルトンに大塚芳忠というのは微妙。
ジョージ・レイゼンビーに小杉十郎太というのも違和感ありありだったが(勿論ショーン・コネリーは若山弦蔵、ロジャー・ムーアは広川太一郎である)、そういやダルトンの吹替ってFIXがいなかったっけ。
「007」に限定しても他に小川真司、鈴置洋孝、津嘉山正種、田中秀幸、山寺宏一、谷口節が演じているようで、いずれも決定打に欠けるようだ。
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