『風の谷のナウシカ』
2020年 07月 06日

『もののけ姫』と続けて見ると、やや古さが気になる。
『もののけ姫』にはあんまり古さを感じないのだけれども、ひと昔どころかふた昔前の作品みたいに感じるのは、この作品が寄せ集めの混成チームで作られたから、というのもあるんだろう。
これまで宮崎駿と一緒に仕事をしたことのないスタッフも多く(というか大半?)、宮崎駿調ではない絵が全編に散りばめられているからだ。
これがテレコム(東京ムービー)や日本アニメーションで作られていたなら、きっとこの統一感のなさは払拭されていただろう。現にこの作品より5年近く前に作られた『ルパン三世/カリオストロの城』は未だに色褪せないのだから。
そして『もののけ』と『ナウシカ』を続けて見ると、クシャナ殿下とエボシ御前がゴッチャになってしまう…。
この二つの作品はテーマ的にもストーリー的にも似通っていて、以前どっかで書いたと思うけど『ナウシカ』のリメイクが『もののけ』と言ってもいいんじゃないかと思ってる。
で、古臭いとか作画が荒れてるとか色々書いたけれど、ナウシカが王蟲の大群の前に降り立つシークエンスからラストシーンまで、今回はボロ泣きしてしまいましたとさ。
今回のジブリ作品の特別上映で選ばれたのは他に『千と千尋の神隠し』『ゲド戦記』の都合4本だけど、これは絶対に第二弾、第三弾を見越したセレクトだろうな。
『天空の城ラピュタ』や『となりのトトロ』がないのは解せないし、お盆シーズンに『火垂るの墓』は鉄板だし、中の人(高橋一生)がブレイクした今となっては『耳をすませば』の需要は大きいだろうし、『魔女の宅急便』や『ハウルの動く城』も人気が高いし…。
今回の上映で手応えを感じてるだろうから、このままコロナ禍が続くようならそろそろ”次”の発表がありそう。
【ひとりごと】
上映中に、もし『ナウシカ』の再映画化があった場合に、家弓家正亡き後クロトワを演じられるのは誰かなあとふと考えてしまったのだが、そこで思いついた名前が藤原啓治だった。
合掌……。
<過去記事>
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