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『コーマ』(1977)

『コーマ』(1977)_e0033570_21242258.jpg親友が中絶手術の直後に昏睡状態に陥ったことにショックを受けた女医のスーザンは、自身の勤める病院でこの一年の間に同じように原因不明の昏睡状態になった患者が10人もいることを知る。
何れの患者も若く健康であり比較的簡単な手術だったこと、しかも同じ手術室が使われていることに不審を抱いたスーザンだったが、恋人で同僚の医師であるマークは取り合ってくれず、上司からは無断で調査をしていることを咎められる。
そんな彼女に病院の雑用係の男が何ごとかを打ち明けようと接近してくるのだが、男は事故を装って殺されてしまい、彼女にも謎の襲撃者の魔の手が迫る。
辛うじて難を逃れたスーザンは、やがて脳死状態の患者たちがジェファーソン研究所という謎の施設へ移送されていることを知るのだが…。

病院が組織ぐるみで臓器移植、臓器売買に手を染め、その為に計画的に殺人を犯していたことに気づいた主人公が、自らも命を狙われるという医療サスペンス。
原作はロビン・クックの小説「コーマ/昏睡」で、これをクックとは同世代で共に医師の資格を持つ作家でもあるマイクル・クライトンが脚本兼任で監督した。

『コーマ』(1977)_e0033570_21244217.jpg出演はジュヌビエーブ・ビジョルド、マイケル・ダグラス、リチャード・ウィドマーク、エリザベス・アシュレイ、リップ・トーンら。
他に「ナイル殺人事件」「007/ムーンレイカー」で注目される前のロイス・チャイルズが、主人公スーザンの親友役で出演している。
確か20年以上前にもビデオで見ていて、原作小説も読んだはず。

今見ると多少のテンポの悪さも感じるものの、一歩一歩核心に迫る一方で、誰が味方で誰が敵なのかわからずに徹底的に追い詰められてゆく主人公を丁寧に描いた良質のサスペンスだった。
なかでもジェファーソン研究所内の、機能的ながらも人間の尊厳を蔑ろにしたセットデザインの秀逸さ、醜悪さは特筆もの。
公開当時にポスターなどでそのヴィジュアル見て以来、妙に頭にこびりついて離れなかった。



by odin2099 | 2020-07-15 21:33 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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