『ホット・ゾーン/エボラ・ウィルス制圧に命を懸けた人々』 リチャード・プレストン
2020年 08月 18日
と紹介してしまうと、何やら難解な専門用語が飛び交いチンプンカンプン、
予備知識なしの門外漢はお呼びでない退屈な本だとイメージされてしまいそうだが然にあらず。

著者のリチャード・プレストンは関係者への徹底した取材を行い、その時その場で彼は・彼女は一体何を考え、どのように行動したかについて迫真の描写を行っているので、あたかも読んでいる自分がその場にいたかのような錯覚、臨場感を与えてくれている。
その”キャラの立ち具合”が、凡百のフィクションを凌駕するほどの面白さを与えてくれているのだろう。
1994年に出版され、2014年に追記を加え再出版されたものが満を持して文庫化。
エボラウィルスと新型コロナウィルスの違いはあれど、これは正に「今読むべき一冊」だろう。